阪神「1番」近本 実戦初安打&すかさず二盗決めた 開幕“想定”オーダーで先制劇

 1回、二盗を決める近本(撮影・立川洋一郎)
 1回、右前打を放つ近本(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神紅白戦、白組3-6紅組」(12日、宜野座村野球場)

 阪神・近本光司外野手(28)が12日、紅白戦に白組の「1番・中堅」で先発出場した。今季の“定位置確定メンバー”を中心に編成された白組で、リードオフマンとしての仕事をきっちり果たした。初回に実戦初安打で出塁すると、すかさず盗塁を決め、4番・大山の適時打で本塁生還。チームとして理想的なスタイルで先制点を生み出した。

 岡田野球の強みを確かな形で、宜野座に集まったファン7500人に披露した。1番・近本、2番・中野、3番・ノイジー、4番・大山、5番・佐藤輝。開幕戦でも見ることになるであろう上位打線が組まれた白組で、先頭打者の近本が初回から輝きを放った。

 紅組先発・西純からの右前打が紅白戦2試合目にして実戦初安打となり、「よく対応できたなと思います」と納得顔。中野への3球目、サインではなく自己判断でスタートを切って二塁を陥れると、4番の一打でホームを踏んだ。

 今キャンプの“赤星塾”で、さらなる磨きをかけた走塁技術。レジェンドから授かった教えを念頭に、実戦初盗塁を決めたが、「(助言を)意識しすぎてリードがちっちゃかったですね。スタートもあまり良くなかったし、スピードもそんなに」と反省を込めて振り返った。

 オフには3年連続で鹿児島県沖永良部島での自主トレを実施。例年ならば体幹などのトレーニングに力を入れている時期に、バットを振って、ボールを使って、「野球」に重心を置いたメニューをこなした。新たな調整法の成果を試す紅白戦に突入。「まぁ実戦はこんなもんでしょ、って感じです」と受け止めて、エンジンを吹かし始めた。

 この日は「ショートゴロってどんな感じで打てるのかなと思って」と、バットの出方を意識して打席へ向かっただけに、2、3打席目の遊ゴロも織り込み済みだ。「イメージしているボールの捉え方ができたらいいなと思っています」。5年連続となる個人タイトル獲得がかかるシーズンへ向けて、『打』も『走』もまだまだ精度を高めていく。

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