阪神・木浪 遊撃争い先制弾 「印象残したい」有言実行の“チーム1号”
「阪神紅白戦、白組2-3紅組」(11日、宜野座村野球場)
阪神・木浪聖也内野手(28)が11日、キャンプ初開催となった紅白戦で紅組の「8番・遊撃」で出場し、“チーム1号”を放ち猛アピールした。「この日、何か印象を残したいなとずっと思っていた」と、今年最初の試合に懸けていた男がバットで一発回答。小幡との正遊撃手争いを制するため、12日の紅白戦では守備でも魅了する。
なんとしても爪痕を残す。打席へと向かう木浪からは、そんな気迫が感じられた。目の前の投手との勝負に集中し、曇天を切り裂いた一筋の放物線。正遊撃手争いへの猛アピールとなる“チーム1号”を右翼席に突き刺した。
「1打席目に結果を残せたというのはすごく良かったなと思います。(最初の紅白戦がある)この日にやっぱり何か印象を残したいなとずっと思っていたので、それが1打席目にできて良かった」
ライバルの失策から巡ってきたチャンスをモノにした。二回2死から前打者の高山が遊撃・小幡の悪送球で一塁に出塁し、木浪が打席へ。フルカウントから桐敷が投じた131キロスライダーを一閃(いっせん)。白球は勢いよく舞い上がり、右翼・ミエセスの頭上を越えてスタンドへと吸い込まれていった。
昨年よりもバットを寝かせ気味に構えている木浪。「自分の中で納得していない部分も結構多くあるので」と打力向上に努めている段階だが、結果につながったことは大きい。「会心の当たりを1打席目にできたので、それを続けていかなければ」と平静を保った。
練習時から「すごく金属音みたいないい(打球)音がする」と形容していた岡田監督も「びっくりしたわ」と表情は明るい。宜野座組主体の1戦目、具志川組主体の2戦目に遊撃で小幡は失策しただけに、遊撃争いのアピール合戦は明暗分かれる形となった。
守備機会の少なかった木浪は、12日の紅白戦では守備でも魅せるつもりだ。「鳥谷さんから(守備を)教えてもらった3日間はすごい貴重な時間だった。明日は打球が多く飛んでくると予想しながら、しっかり準備をして結果を残したい」。幸先の良いスタートを切った背番号0が、勢いそのままに開幕スタメンの座をつかみ取る。
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