まず口を突いたのは感謝の言葉だった。大きな手応えをつかんだ復活イヤー。阪神・才木浩人投手（２４）が１８日、高知県内のチーム宿舎で契約更改交渉に臨み、１２００万増、１７１％の大幅アップとなる１９００万円でサインした（金額は推定）。

　「背番号も空けておいてくれましたし、リハビリの段取りもしっかりしてもらって、トレーナーさん、理学療法士の方とか、たくさんお世話になった。そこがあっての今の自分があると思うので感謝しかないです」

　２０２０年１１月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた右腕は、育成契約を経て今年５月に支配下へ復帰。７月３日の中日戦で１１５９日ぶりの白星を挙げるなど４勝１敗、防御率１・５３の成績を残した。

　視線はすでに来季へ向いている。誓ったのは３つの目標だ。まずは『中６日での完走』。今季は中９日以上の間隔で全９試合に登板したが、「中６日でも回れると思いますし、（シーズンの）最初から最後まで２５試合に投げる」と言い切った。

　さらに「１４３イニングとかを投げていく中で目指していきたい数字」と、『規定投球回』『防御率１点台～２点台前半』も誓う。「球団からも、僕からも、いい年になりましたって話をしました。より上のレベルを目指して」。来季はフル回転で、さらなる飛躍の年にしてみせる。