「阪神秋季キャンプ」（１３日、安芸）

　ミットに収まる音、球の威力が他の投手とは明らかに違った。阪神・西純矢投手（２１）がブルペンで直球を主体に、新球であるカットボールなど多彩な変化球も披露。１００球を投げ込み、絶好調ぶりを見せた。

　何度も帽子を飛ばし、エンジン全開だ。次々投げ込まれる威力抜群の直球を岡田監督も評価。「（威力）あるなあ、おーん。なんか急激にようなったみたいやな。まあそんなもんなんやろな、若いからなんかきっかけをつかんだらなあ。まだまだ伸びるんちゃう」と急成長ぶりに目を丸くし、期待をかける。

　球を受けた梅野も「ナイスボール！」を連発。「めちゃくちゃよかったですね。精度もずばぬけてよかったので、本人も納得いくような投球内容だったんじゃないかな」と大絶賛だ。

　今季は１４試合で６勝３敗、防御率２・６８をマーク。１完投もしたが、「自分の目指しているところが少しずつ近くなってきている」と本人はそれ以上の好調さを実感。シーズン終盤から使っていたチェンジアップにも好感触を得ている。「新しいフォームの再現性を高くして自分の納得いくボールを増やしていきたい」と西純。波に乗って、ここからまだまだ高みを目指す。