阪神2軍・前川 球団新人初のファーム選手権弾“日本一”ならずも虎党魅了 飛躍の予感

 6回、ソロを放つ前川(撮影・高部洋祐)
 6回、ソロを放ち、ナインとタッチを交わす前川(撮影・高部洋祐)
 6回、ソロを放ち、ナインとタッチを交わす前川(撮影・高部洋祐)
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 「ファーム日本選手権、阪神2-8楽天」(8日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎)

 ウエスタン連覇を果たした阪神2軍は8日、ファーム日本選手権(サンマリンスタジアム宮崎)でイースタン王者・楽天に敗れた。2年連続7度目の日本一は逃したものの、「5番・DH」でスタメン出場した前川右京外野手(19)が、球団新人史上初となる同選手権での本塁打をマーク。和製大砲候補が意地の一発を放ち、宮崎の虎党を魅了した。

 宮崎の空に、前川が爽快な木製音を響かせた。虎党の拍手を浴びながら、淡々とダイヤモンドを一周。今季最後の公式戦で、来季飛躍の予感を漂わせた。

 「3打席目に一発打ててちょっとうれしいというか、楽になりました」。7点を追った六回2死。1ボールから松井友のチェンジアップを強振した。打球は低い弾道で右翼席に着弾するソロに。球団新人史上初となる、ファーム日本選手権での本塁打となった。

 高山の先頭打者弾で先制した初回は、1死二、三塁の好機で遊ゴロ。一気に突き放していれば、勝敗も変わっていたかもしれない局面で凡退した。「絶対打たないといけない場面だったんで、とても悔しかった」。スラッガーの血が騒ぐ。チームが楽天投手陣に苦戦する中で豪快にアーチをかけ、鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 今季は上半身のコンディショニング不良に悩まされ、ウエスタン出場はわずか21試合。ただ、リハビリ中もウエートトレーニングなどで肉体を強化し続けた。9月13日の練習試合・ソフトバンク3軍戦(鳴尾浜)での実戦復帰後は、この日を含めて実戦17試合で4本塁打を記録。平田2軍監督も「下半身の強化が飛距離につながっている。遠回りではなかった」と成長ぶりに感心した。

 ここまでは患部の状態も考慮されてDHや代打での出場だったが、10日からのフェニックスリーグでは守備にも就く予定。「ストレートを仕留められるように」と前川。若きスラッガーの進化がさらに加速していく。

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