阪神・湯浅「感謝」のプロ初タイトル 史上最年少タイの最優秀中継ぎ投手

4回、充実の表情をみせる湯浅(撮影・飯室逸平)
4回1イニングを無失点に抑えた湯浅
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 「阪神3-3ヤクルト」(2日、甲子園球場)

 何度もこぼした涙が、努力を重ねて流した汗が、手にした勲章を輝かせる。駆け抜けた4年目のシーズン。阪神・湯浅京己投手(23)が最優秀中継ぎのタイトルを確定させた。

 「自分1人の力じゃ積み上げられなかった数字なので、感謝したいです」

 首脳陣の後押しを受け、巡ってきた出番は0-0の四回。「どの回に投げても自分のやることは変わらない」といつも通りの“アツアツ”投球だ。2番手でマウンドに上がると、先頭から松本友、キブレハンを連続三振に。オスナは中野の失策で出塁を許したが、続く宮本の打席で二盗を試みた代走・丸山和を坂本が刺し3アウト。45ホールドポイント(HP)をマークした。

 この日、同数の45HPを記録していた中日・ロドリゲスが広島戦に登板せず。そのためセ・リーグ史上最年少、昨年の日本ハム・堀瑞輝に並ぶNPB最年少タイとなる最優秀中継ぎ獲得が決まった。

 入団後、3度にわたる腰椎の疲労骨折などケガに苦しんだ右腕。人一倍、コンディション面には気遣ってきた。「毎日、治療器具とかでケアしっかりしながら寝たり、休みの日には酸素カプセルとか疲労回復のために治療に行ったり、初動付加トレーニングに行って血流を良くしたり…」。全ては1軍でフルシーズンを戦うため-。

 矢野監督も「(タイトルを)よく取ってくれた」と目を細める。チーム最多59試合に登板し、2勝3敗、リーグ単独トップの43ホールド、防御率1・09。28試合連続無失点という圧巻の数字で締めくくった右腕の飛躍なくして、今季の猛虎は語れない。

 ただ、ドラマは続く。続けてみせる。「DeNAとヤクルトを倒して日本シリーズでもう1回、甲子園でできるように」と湯浅。野球ができる喜びを白球に乗せ、どんな強打者にも立ち向かう。

 ◆セ最年少最優秀中継ぎ投手 23歳の湯浅はセ・リーグ史上最年少、NPB最年少タイで最優秀中継ぎ投手のタイトル。パ・リーグでは昨年、日本ハム・堀瑞輝が23歳で獲得している。

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