【藤田平氏の眼】阪神・佐藤輝よ『宿命』に勝て!「壁」が作られていた完璧な一発
「広島3-7阪神」(23日、マツダスタジアム)
阪神・佐藤輝明内野手(23)が左打者ではプロ野球史上初、球団では田淵幸一以来2人目となる、新人からの2年連続20本塁打を達成。チームも連敗を4で止め、広島と同率の4位に浮上した。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(74)は節目の本塁打を「完璧」と絶賛。逆転CSを狙う残り3試合に向けて「佐藤輝が打てばチームは乗る」とさらなる奮起を求めた。
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完璧だ。六回に2ランを放った佐藤輝だ。球種は内角のストレート。インパクトの瞬間まで、足を踏み出す側にしっかりと『壁』が作られていた。
今季はここまで腰が開くような形で打たされることが多かった。結果、ストレートなどに詰まった打球も目立った。対して、この日の本塁打は壁が作られていたことで体が開かず、バットもスムーズに出ていた。ただし、大事にしてほしかったのは『その後』の打席だ。
八回は追い込まれてからのフォークに対し、大振りするように空振り三振した。そこまで振らなくてもスタンドへ運べる力はある。『自分の型』を体に覚えさせるためには、理想的に打った後の打席内容が重要になる。
ある種、『宿命』に似たものを背負っているのだろう。やはりチャンスの場面で彼に回ってくる。CS進出へ負けられない状況だ。今季残り3試合で、いずれも相手はヤクルトとなる。佐藤輝が打てばチームは乗る。
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