【岡田彰布氏の眼】阪神は貪欲に点を取りに行く采配を 中盤までの拙攻が響いた敗戦

 「阪神4-5DeNA」(20日、甲子園球場)

 阪神は痛恨の逆転負けで矢野政権ラストイヤーの勝率5割以下が確定。巨人にかわされ、広島と並んで4位タイとAクラスから転落した。デイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)は、敗因が「中盤までの拙攻」にあると指摘。CS進出に向けて、ベンチに「ただ打たせるだけではなく、貪欲に点を取りに行くさい配」を求めた。

  ◇  ◇

 阪神は痛恨の逆転負けを喫した。八回の逆転劇、九回の岩崎の乱調に目が行くが、中盤までの拙攻が響いた。貪欲に1点を取りにいけば、こういう展開にはならなかっただろう。

 同点の三回は先頭の青柳が右前打を放った後、中野がカウント3-1から打って二ゴロ併殺打に倒れた。このカウントは打者がチャンスのカウントではない。状況など考えることが多くて打ちにいきづらく、一番難しいカウントだ。

 たとえストライクを見逃して3-2になったとしても、投手にとってストライクを投げないといけない苦しい状況は変わらない。フルカウントになったとしても、まだ打者有利。そこをどう考えるかだ。

 まして三回の上茶谷は球が荒れてボール球が多かった。焦って打ちに行く必要はないし、結果として上茶谷を助ける形になった。

 中野は打席での考え方を変える必要性を感じたし、ベンチもどんどん打っていくタイプの打者なのだから、『待て』のサインを出すべきだっただろう。チームとしての攻め方を考えても、相手投手に球数を投げさせるということが、基本になるわけだから。

 六回無死二塁も近本が初球を打って遊ゴロに倒れ、走者を三塁に進められなかった。ベンチから進塁打のサインは出ていなかったのだろうか。

 阪神は今、とにかく勝ちが必要だ。そのためには点を取らないといけない。打者にただ打たせるだけではなく、貪欲に点を取りにいく采配が必要になる。

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