阪神・矢野監督「CS奪い獲る」 ラストG戦勝利で飾れずもスタイル貫く

 ベンチから戦況を見守る矢野監督
 レフトスタンドのファンにあいさつに向かう阪神ナイン(撮影・飯室逸平)
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 「巨人3-2阪神」(17日、東京ドーム)

 『奇跡のドラマ』が完成することはなかった。阪神・矢野燿大監督(53)の最終年は、136試合目でリーグ制覇の可能性が消滅。来季阪神18年ぶりとなるVは、次期監督に託されることになった。

 敗軍の将は悔しさをにじませながら、必死に言葉をつなぐ。

 「もう厳しいのは十分、分かっていたしね。もちろん優勝というのを狙って、そこを目指してやってきたんで…。でも、まだ目標はあるんでね。しっかりやっていきます」

 デーゲームで行われた中日-ヤクルト戦は、延長十二回に中日が執念で2点を追いつく形でドロー。この瞬間、レギュラーシーズン最後の伝統の一戦は負けた方が今季のV逸、そして自力でのCS進出が消滅するというシビアな一戦となった。

 佐藤輝の一撃で先制するも、〝巨人キラー〟の西勇がまさかの2被弾でひっくり返される。矢野監督にとっても最後となる宿敵との戦いは、逆転負けという結末を迎えた。開幕9連敗から始まった矢野政権ラストイヤー。ジェットコースターのように乱高下を繰り返した末、目標をAクラス死守に切り替えざるを得なくなった。

 それでもスタイルは変えるつもりはない。「〝死守〟っていうつもりはないね。守りに行って取れるもんじゃない。奪い取るしかない」。そう語気を強めた矢野監督は「より積極的に。粘りとかも、もっともっと必要になってくる。結局は『自分たちの野球』をどれだけできるかっていうところにつながる。それしかない」。自らに言い聞かせるようにうなずいた。

 泣いても笑っても、レギュラーシーズンは残り7試合。『自分たちの野球』を掲げ続ける矢野阪神の戦いは、いよいよ最終盤を迎える。

 ◆優勝消滅 阪神は今季優勝の可能性が消滅。残り全試合に勝っても72勝68敗3分けで勝率・514。ヤクルトが残り全試合に負けても73勝67敗3分けで勝率・521で、阪神は上回れない。06年から17年連続のV逸は、85年日本一後の86~02年に並び球団2位タイ。球団最長は65~84年の20年。

 ◆自力CSも消滅 阪神は巨人に敗れ、自力CSの可能性も消えた。残り全試合に勝利しても勝率・514で、巨人が残り全勝なら73勝67敗3分けで勝率・521となり、上回れないため。1位ヤクルト、2位DeNAは残り10試合以上を残している。

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