“希望の光”見せてくれ 阪神25度目0封負け 59年ぶりワースト更新&失策セ界最多76

 「DeNA7-0阪神」(10日、横浜スタジアム)

 こんな日が来ることを望んではいなかった。阪神はDeNA投手陣の前に今季25度目の完封負けを喫し、1963年の記録を抜いて球団ワーストを更新してしまった。三回に5点のビハインドを背負うと、なすすべなく敗れていった猛虎打線。残り12試合、来シーズンへつながるような“希望の光”が見たい。

 あぁ…横浜たそがれ…。9日の初戦に大敗後、矢野監督は「こんな試合見せたくないんで。この悔しさを持って、どれだけあしたやれるかだと思う」と話した。それにもかかわらず、この日も虎党は“こんな試合”を見せつけられた。

 敗戦濃厚となる失点は、痛恨の適時失策だった。森木を三回途中3失点であきらめた直後の2死二、三塁。戸柱の一、二塁間への深い当たりを二塁手・山本が懸命に回り込み、捕球したまでは良かった。だがベースカバーに遅れた一塁手・マルテと呼吸が合わず悪送球に。致命的な2点を失ってしまった。

 「ヤス(山本)は良いプレーもすごくあるけど、ああいうところこそ丁寧にいかないと。結果からするとプレーが軽くなりすぎたかな」と指揮官。これで5点差に広がると、早くもあきらめムードが漂い、一気に攻守とも覇気がなくなった。

 打線は6回2安打で降板した石田に、今季阪神戦無傷の3勝目を献上。「3敗目というか…。きょうも別にいいとは思わないんで、それが打てないのが悔しいよね」と矢野監督は唇をかむ。

 その後もDeNA中継ぎ陣を前に沈黙。終わってみれば、わずか3安打で無得点。ついに球団ワーストを更新する1シーズン25度目の完封負けとなったが、指揮官は「それは責任を感じています」と淡々と述べるだけだった。八回には山本の失策からピンチを広げ、さらに2失点。今季チーム76失策でリーグワーストとなった。

 今季ハマスタ最終戦も敗れ、8連敗で終了。同球場でシーズン11敗(2勝)の球団ワーストも更新してしまった。V消滅が目前に迫るどころか、2位・DeNAとの差は6ゲームに広がり、矢野政権3年連続の2位フィニッシュも厳しい状況だ。

 振り向けば広島、巨人も背後に迫り、最下位・中日とも3・5差になった。果たして3位を死守して、CSに進出することができるのか。残るは12試合。矢野阪神が最後の正念場を迎えた。

 ◆完封負け25度… 球団ワーストを更新する今季25度目の完封負け。これまでは1963年の24度だった。プロ野球ワーストは共に56年・大洋と東映の31試合。

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