阪神・近本プロ初4打点 満塁一掃打&ダメ押し犠飛 村上に並んだセ界トップタイ143H
「阪神9-1ヤクルト」(7日、甲子園球場)
押せ押せムードの中、3番に座る阪神・近本光司外野手(27)がビッグイニングを演出する一打で沸かせた。3点リードとなり、なお四回2死満塁の絶好機。「試合をここで決めたろう!!」。その一心で打席へと向かい、思いがバットに乗り移った。
2番手・今野がカウント1-1から投じた140キロ直球を右翼線にはじき返すと、サンタナが打球処理にもたつく間に走者一掃の3点適時三塁打。リードを6点に広げる一打となり「梅野さんの執念のヒットで3点取って、自分は気持ち的に楽に入れた」と、納得の表情で振り返る。
さらに、5点リードの六回1死一、三塁では大西から中犠飛と仕事を果たした。お立ち台では「4打点は今までないんじゃないか」と笑顔を見せていたが、近本の記憶通りプロ初の4打点。3番としての働きが頼もしい。
143本目の安打となり、ヤクルト・村上と並んでリーグトップタイ。さらに一失で出塁した初回に二盗成功で27盗塁目を決め、盗塁数もトップを独走だ。いずれもタイトル獲得の可能性があるが「自分が引っ張って、走ってチームに勢いのある試合、流れを持って行きたい」と冷静だ。
「自分が打てるという可能性が高いボールを打ったらいい」という考えを抱き、常に打席へ向かう近本。その上で「特に3番を打っている時は、どこ(の場面)で安打を打つかは少し考えています」と状況に応じ、打撃スタイルを変えている。
この日、適時打とした球は内角球。「引っ張れるボールが来るので、どのボールが安打にしやすいかを考えて」と瞬時の判断で、ヒットゾーンへ運んだ。もはや、職人の技だ。
得点圏打率も・323(93打数30安打)と勝負強さが光る。矢野監督も「効果的な点で、本当に大きい」と絶賛。CS進出実現へ、3番・近本が虎の浮上へ欠かせない戦力だ。
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