阪神ドラ1位・森木 父との二人三脚が土台 激励の言葉胸に立った恩返しのスタートライン
「中日4-1阪神」(28日、バンテリンドーム)
阪神のドラフト1位・森木大智投手(19)=高知=がプロ初登板初先発し、6回3失点でプロ初黒星を喫した。それでも打線の援護がない中で、五回までわずか1安打投球と大器の片りんを示した次代のエース候補。この日投じた91球の先には間違いなく、明るい未来が待っている。
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森木は感謝の気持ちを胸に、腕を振った。念願のデビュー戦。1軍登板が決まった際には、父・育悟さんから激励のメッセージが届いた。
「昇格させてくれた事には感謝しかないです。目標に向かってコツコツやってきた事が、ファームで少しずつ結果になってきているので、それを評価してもらったのは大智の頑張り!ペナント終盤に大事な試合を任される事になるが、チームに貢献できる投球をしてもらえたらと思います」
野球、サッカー、相撲とスポーツ経験豊富な育悟さんからは、ストレッチや体の動かし方など基礎知識を教わった。小学生の頃は、ランニングやシャドーピッチングなど2人で相談して決めたメニューに没頭。育悟さんが仕事から帰宅すると、家の前でキャッチボールをしたりティー打撃を300球打ち込んだり…。夢へ向かって親子で汗を流した思い出は尽きない。
努力の日々が、今も森木を支えている。2軍で公式戦初先発した5月4日のウエスタン・広島戦(由宇)は5四死球で4回6失点。実は、スタンドから両親が見守っていた。あれから約4カ月。コロナ禍で難しい調整を強いられた中、この日、成長の跡を示した。
仮契約後の会見では両親へ感謝の言葉を口にしていた森木。「朝早く起きてご飯を作ってくれるお母さん、夜遅くまで働いているのに送り迎えしてくれる父。僕がしんどい時も話を聞いて支えてくれた。今度は僕が恩返しする番」。やっと立ったスタートライン。白星こそ逃したが、思いは届いたはずだ。(デイリースポーツ・間宮 涼)
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