阪神 左腕先発時10連敗“緊急時用”オーダーも長期ロード負け越し決定
「中日5-2阪神」(26日、バンテリンドーム)
思い切った布陣変更も勝利につながらない。阪神・矢野燿大監督(53)は、大山を2年ぶりに右翼に起用するオーダーを組んだが、対先発左腕の連敗は「10」に伸びた。七回からは佐藤輝を今季初めて二塁の守備に就かせるなど、主軸2人が本職以外を守る采配もむなしく、19年ぶりの3年連続での長期ロード負け越しとなった。
相手が左腕先発時は、目下9連敗中。この日も中日の先発は左腕・大野雄とあって、スタメンオーダーには“何とかしたい”という、阪神ベンチの思いがにじみ出ていた。
8月に入り、一度もスタメンを外れていなかった島田に代わり、大野雄に対して今季打率・357の糸原を「2番・二塁」で起用。さらに大山を2年ぶりとなる右翼に回してまで、「6番・左翼」で好調なロハス、「7番・一塁」で同・333の陽川を出場させた。
「左(腕相手)で点を取れないんで、何か方法はないかなと。ずっと一緒でやっても変わってこないんで、(オーダーを)変えてもいいんじゃないかなってことで」。矢野監督の期待に応え、陽川がこの日唯一得点を奪った六回に2点適時打を放ち、大野雄を降板させた。それでも勝利に結びつけることはできなかった。
七回の守備からは佐藤輝が、人生初だった3月12日の中日とのオープン戦以来となる、二塁守備に就いた。当時は「コロナもあるし、想像したくないけどケガもある」と指揮官は「二塁・佐藤輝」のオプションについて説明していたが…シーズン残り20数試合の段階で“緊急時用”のカードを切った形だ。
今後の「右翼・大山」、「二塁・佐藤輝」起用の可能性を問われた矢野監督は「むちゃくちゃはできへんけど。点を取らないかん、追いつかないかんというところでは、やっていく時もあるのかな」と明かした。
いずれにせよ、この敗戦で相手が左腕先発時は10連敗に。19年ぶりの3年連続、夏の長期ロード負け越しも決定した。リーグワースト開幕9連敗、史上最低勝率・063…黒歴史を重ねてきた矢野阪神ラストイヤーに、また屈辱的な負の記録が刻まれた。
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