阪神・佐藤輝 バットスタンドインからの先制V撃 虎生え抜き左打者初の2年目70打点
「巨人1-6阪神」(21日、東京ドーム)
フルスイングしたバットが勢い余ってすっぽ抜け、一塁内野席にスタンドインする予想外の珍事はあったが、阪神・佐藤輝はすぐに切り替えた。懸命に食らいつき、たたき出した先制適時打。球団生え抜きで2年目以内の左打者では史上初となる、シーズン70打点にたどりついた。
「追い込まれていたので、なんとかバットに当てようと思っていて。いいところに飛んでくれて良かった!!」
初回1死一、三塁。カウント1-1からの3球目のスプリットを豪快に空振りし、バットが客席へ。「試合中、バットが飛んでくることがございます」と場内アナウンスもされたが、打席内で佐藤輝は集中力を研ぎ澄ます。
続く4球目にシューメーカーが投じた内角低め、見逃せばボールの135キロスプリットをうまく拾った。ふらふらと上がった打球は、左翼線にポトリと落ちる先制打となり、これで6試合連続安打&自己最長を更新する5試合連続打点。4連勝を導く決勝打となり、笑顔をにじませる。
この日は、5番・大山とのアベック打点。両者が打点を挙げれば、これで16連勝と神がかっている。「もう本当に束になって、(自分たちが)いいところで打てば勝てると思う。これを続けていきたい」と左右の和製大砲が残り28試合でも勝利を演出する。
球団2年目以内の左打者では史上初の70打点到達だが、右打者を含めると49年の別当薫、81年の岡田彰布(本紙評論家)以来。大打者への階段を上っている証しが数字にも反映されている。
23日からは好調の2位・DeNAを京セラで迎え撃つ。「しっかり自分たちの野球をするだけ。頑張ります!!」。もう、失速はしない。4番としての頼もしさが、日に日に増している。
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