「巨人３－６阪神」（２日、東京ドーム）

　阪神・大山の両手に確かな感触が残った。二回だ。１死からメルセデスの１４３キロをフルスイング。Ｇ党が待つ右翼席へ先制ソロをたたき込んだ。

　「まずは出塁して、チームに流れを持ってきたいと思っていました。追い込まれていましたが、何とかスタンドまで届いてくれて良かったです」

　リーグ単独２位となる２２本塁打のうち、意外にも右方向への一発は今季初。「いい打ち方ができましたし、試合前にイメージしていた打球と近いところがあった」。打率・３４６、３本塁打と相性のいい東京ドームで、納得の一撃だった。

　ただ、表情は晴れやかではない。四回の挟殺プレーで本塁に悪送球。「しっかり投げられていたら、１点で済むところだった。今日はホームランというより、マイナスだと思う」。失点に絡んだ自身の失策を猛省すると、次戦へ向けてすぐさま挽回を誓った。

　「青柳さんを含め、チームに迷惑をかけました。明日からは僕が返していけるようにしていかないといけない」

　４－３の九回、先頭で迎えた打席では左背中付近に死球。代走が送られた後のベンチでは激痛に耐えていたが「大丈夫です！」と言い切った。プロ６年目。夏のロードも慣れたものだ。頼りになる主砲が今後の快進撃を支えていく。