阪神A・ロッド 後半戦快幕弾 四回ベース踏み損ね拙守も名誉挽回の豪弾&タイムリー

 「阪神6-0ヤクルト」(29日、甲子園球場)

 鮮やかな後半戦快勝発進で単独2位に浮上だ。阪神は、救世主として期待のかかるアデルリン・ロドリゲス内野手(30)が四回に虎1号となるソロ弾を放つと、八回はダメ押しの適時打で勝利に貢献。首位・ヤクルトの優勝マジックを再び消滅させて、4連勝で今季初の貯金生活に突入した。まだ10ゲーム差は離れているが、諦めることなく戦っていく。

 「助っ人」の称号がふさわしい。これが見たかった。ロドリゲスが移籍10打席目にして、豪快な初アーチを放った。3万5000人超の大観衆の期待に応えた大砲は「前の打席で三振していたので、しっかり修正したいという思いだった。何より勝利に貢献できた一打になったので、本当に満足しています」と笑顔で振り返った。

 3-0で迎えた四回の先頭だった。小川が投じた甘く入った変化球をフルスイングで捉えた。打球速度177キロ、角度25度、飛距離128メートルで、あっという間に甲子園の左翼席中段に突き刺した。「リードしていた状況でしたけどもう1点と思っていたし、何よりファンの人の前で何かいい思い出をと思っていたので良かった」と安どの表情を浮かべた。

 日本ではオリックス時代の20年9月24日・ソフトバンク戦(ペイペイ)以来、673日ぶりの本塁打。打った瞬間に確信し、打席の中で着弾を見届けてからゆっくり歩き出し、大歓声を背に浴びながら軽快な足取りでダイヤモンドを一周した。

 一発だけでは終わらない。八回無死二塁の第4打席では左前適時打でダメ押し点もたたき出した。四回の守備で移籍後初失策を犯したが、バットで十分に取り返した。出場4試合で12打数5安打、打率・417に1本塁打、5打点と申し分ない働きだ。しかも、チームは4連勝とまさに救世主だ。

 今季95試合目にして初めて貯金1を生みだした。広島の敗戦で単独2位に浮上。しかも、開幕戦の悪夢を拭い去るかのような快勝劇で、ヤクルトの優勝マジックを再消滅させることにも成功した。首位ヤクルトとは10ゲーム差。直接対決は11試合残されている。奇跡を期待せずにはいられない、後半戦の白星発進だ。

 思うような活躍ができなかった2年前はコロナ禍の影響で単身での来日だった。今回は夫人と3人の子供も同伴で心強い。「毎日、帰宅した時に自分を待ってくれている人がいる、支えてくれる人がいるのはうれしいことだし、幸運なこと」。熱狂的な虎党のため、最愛の家族のためにも、恐怖の7番打者が矢野阪神のドラマを演出する。

 ◆来日初本塁打 ロドリゲスが阪神で1号本塁打。日本での本塁打はオリックス在籍時の2020年9月24日・ソフトバンク戦(ペイペイド)で和田から6号ソロを放って以来。

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