阪神 佐藤輝55打席ぶり!豪快弾もサヨナラ負け 試合後は「何も覚えていないです」

 7回、エスコバー(手前)から右越えに同点ソロを放つ佐藤輝(撮影・佐々木彰尚)
 9回、嶺井の右前適時打でサヨナラの生還を果たす二走・大田(左)。捕手は梅野
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 「DeNA6-5阪神」(30日、横浜スタジアム)

 リクエストも実らず、悪夢のサヨナラ負け。阪神は守護神・岩崎が1点のリードを守れず、3連敗。DeNAと入れ替わりで5位に転落した。ただ、1点を追った七回、佐藤輝明内野手(23)が右越えに12試合、55打席ぶりとなる一時同点の14号ソロ。復調気配の一撃。月替わりの一戦から、新たに出直す。

 伝説の場外弾を刻んだ横浜の地で、豪打復活の快音が響いた。「業務スーパー」の看板方向へ一直線に伸びる弾丸が美しい。打った佐藤輝も“やっと出た”と言わんばかりに笑顔を浮かべ「きもてぃ~~~!!」とお決まりの決めゼリフも飛び出した。しかし、試合後は「何も覚えていないです」と言及するほど、敗戦の悔しさが全身からにじみ出ていた。

 1点を追う七回2死の第4打席。1ストライクからエスコバーが154キロ直球を投じた。見逃せば内角高めのボール球だったが、迷いなく豪快に仕留めにかかる。

 ライナー性の打球が打ち上がると、佐藤輝はすぐに確信歩き。瞬く間に白球は、右翼席中段へと着弾した。12日・オリックス戦(京セラ)でK-鈴木から放った3ラン以来、12試合、55打席ぶりの本塁打。久々にダイヤモンドをゆっくりと一周する至福の時間に浸っていた。

 矢野監督も「久しぶりにね、輝らしいバッティングができたと思う」と評し、「場面もね、相手のセットアッパーというところでいいホームランだったし、ここからそういう場面でホームランを打てたら」と今後に期待を寄せた。

 横浜スタジアムは佐藤輝にとって復活の“パワースポット”なのかもしれない。昨季の開幕直後、打率1割台に低迷していた佐藤輝が4月9日の同戦で場外弾を放ってから状態を上げた。さらに、59打席連続無安打と極度の不振に陥る中で、トンネル脱出の安打を放ったのもこの地だ。

 主砲の一撃から八回に勝ち越し、逆転勝利に導いたヒーローになると思われたが…悪夢のサヨナラ負け。同点に追い付かれた九回2死一、二塁。右前に転がった嶺井の打球に素早く反応し、右翼から佐藤輝はストライク送球したが、大田の“神走塁”が上回った。矢野監督のリクエストも実らず、敗戦が確定した。

 6月は14勝8敗1分けと大きく勝ち越した形だが、DeNAに3連敗を喫し、チームは5位に転落。1日からは敵地・名古屋での中日3連戦。「頑張ります」と言葉少なに球場を後にした佐藤輝がこの悔しさを力に変え、勝利に直結する一打を放つ。

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