阪神・大山 西純投げたら4戦連発 「もっと他のピッチャーのところで打てるように」

 西純(右)の先発試合では4戦連発!笑顔でタッチを交わす大山(撮影・高部洋祐)
 3回、3ランを放つ大山(撮影・神子素慎一)
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 「阪神5-4西武」(1日、甲子園球場)

 懐に入ってきたボールを豪快に振り抜いた。阪神・大山悠輔内野手(27)は口を真一文字に結び、黙々とダイヤモンドを一周。ベンチへ戻ってようやく笑顔がはじけた。9号3ランで今季甲子園で最多となる5得点目を叩きだし、詰めかけたファンに勝利を届けた。

 「打った瞬間に入ると思いましたし、感触も完璧でした」

 1点リードの三回だった。佐藤輝の適時打で1点を追加し、なおも1死一、三塁の場面。文句なしの当たりを左翼スタンドへ突き刺した。飛距離129メートルのアーチで、試合の主導権をグッとたぐり寄せた。

 前夜は走者を置いた3度の打席で全て凡退。この日の初回も2死二塁で空振り三振に倒れていた。悔しさをぶつける絶好のチャンスで「純矢(西)のために、チームのために1点でも多く」と一振りに執念を込めた。

 西純の登板試合はこれで今シーズン4戦連発。右腕の登板時は不思議と本塁打が生まれる。「必死にやっている結果で、それがたまたま純矢の時に重なっているだけ。もっと他のピッチャーのところで打てるように」とさらなる貢献を誓った。

 投手陣の奮闘が光る中で、攻撃陣のふがいなさが現実としてある。主軸として「もっと援護できるように」。リーグ最下位から抜け出すため「目の前の試合を必死にやるだけ。全力でやっていれば、まだまだチャンスはあると思う」と1打席、1球に魂を込めていく。

 矢野監督は大山の今季ベストアーチと評価。スイングの形に着目し、「コンパクトに振って打ったように見えたんで。何かしら手応えがある一本になってるんじゃないかなとは思っています」とたたえた。背番号3が自慢の長打力でチームを上昇気流に乗せていく。

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