阪神・伊藤将 プロ初完封 「ただいま!」復帰即今季初勝利「シビれました」

 「阪神4-0巨人」(22日、甲子園球場)

 2日連続でシビれた!!阪神・伊藤将司投手(26)が今季初勝利をプロ初完封で飾った。4月に感染した新型コロナウイルスからの復帰登板。巨人に8安打を浴びながらも無四球で9つのゼロを並べた。阪神投手の甲子園での巨人戦完封は15年9月28日の藤浪以来、7年ぶりとなった。チームは巨人戦で3カード連続勝ち越し。勢いに乗って24日からの交流戦に臨む。

 観衆4万2352人の視線を一身に浴びた伊藤将は、最後まで集中力を切らさなかった。プロ初完封まであと1人。九回2死一、三塁で中田を中飛に抑えると、虎党からの拍手が聖地に響き渡った。

 お立ち台から眺める大入りのスタンドは最高だ。阪神ファンから「おかえり」という声が飛び、「ただいま!!」と伊藤将も叫ぶ。続けて前日のヒーロー・長坂の言葉を拝借して「シビれました!!」と話し、最高の笑顔を見せた。

 低めを丁寧に突く投球で、27個のアウト中12個がゴロアウト。打たせて取る投球がハマり、八回終了時点で94球。ただ、九回のマウンドに備えて、一塁ファウルグラウンドでキャッチボールをする左腕の表情には、少し緊張の色も見られた。

 前回4月6日・DeNA戦(甲子園)は、完封目前だった1点リードの九回2死二塁でフルカウントから牧に同点打を許した。この日も九回1死から吉川、岡本和に連打を浴びて「(前回が)よぎっていた」と明かした。

 だが、「2度は失敗できない。思い切って投げよう」と強い覚悟を白球に乗せ、111球の無四球完封。阪神投手が甲子園での巨人戦で完封するのは、15年9月28日の藤浪以来、7年ぶりだった。

 昨季は巨人戦でプロ初勝利を挙げたが、対戦成績は1勝3敗、防御率4・67と苦戦。「投げていても緊張感があって、意識しすぎていた」と伝統の一戦の独特な雰囲気に慣れなかったという。だからこそ、心掛けるのは「平常心で自分の投球に徹する」こと。表情一つ変えず、強力打線をねじ伏せた。

 今季は観客数の上限が撤廃された。「早く満員の甲子園球場でやりたい」と思いを秘めて開幕を迎えたが、4月13日に新型コロナウイルスに感染。1軍復帰に時間を要した。46日ぶりに登板した聖地は満員。日曜日5連勝に導いた左腕は、「すごく気持ち良かった」と、爽やかに額の汗を拭った。

 次回先発は29日の交流戦・ロッテ戦(ゾゾ)が濃厚で、家族も初観戦する予定だ。「1カ月も休んじゃったので、その分チームに貢献したい」。昨季10勝を挙げた左のエースが、ここから巻き返す。

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