「ＤｅＮＡ５－４阪神」（１９日、横浜スタジアム）

　何ともリズムが悪い。阪神は１点を追う最終回の攻撃。先頭の島田が三嶋から四球を選ぶ。代打の梅野が送りバントを試みたが…小フライになった当たりを三嶋が懸命にキャッチ。得点圏に走者を進められず、明らかに制球を乱していた相手ストッパーを助けてしまった。続く中野は最悪の二ゴロ併殺打で、佐藤輝に回すことができずゲームセット。２０１６年４月２日から続いていた「４月の横浜」での連勝が１２で止まった。

　「かみ合ってないんでね。一、二回に点を取って、そこからヒットも２本しか出ていないんで…。あそこらへんで押し返せると全然流れも変わるんだけど」。矢野監督はＤｅＮＡ中継ぎ陣を捉えられなかった、中盤以降の攻撃にため息だ。

　本調子を欠く西勇の後を受けた馬場が、五回１死二、三塁のピンチで連続三振を奪う見事な火消し。後続の投手も必死に０点でつないだ。それだけに…の思いが募る。四回には中野が、五回にはロハスが、ともに２死二塁の得点機で三振。あと一本が出ず、相手に流れを渡した。七回も２死から佐藤輝が二盗を決めて好機を演出するも、近本が一ゴロ。４点を先制して打線に勢いが出たかと思いきや、終わってみれば何も変わっていなかった。

　「もうちょっとね、やっぱり打線がかえす部分というのは、勢いを付けるためには必要かな」と矢野監督。４点差をひっくり返される逆転負けを喫し、これで今季のビジターゲームは１０戦全敗と地獄が続く。借金も再び今季最多タイとなる１４に逆戻り。巨人相手にカード勝ち越しを決めて得意の横浜に乗り込んだが、なかなか波に乗り切れない。２戦目以降はコロナ感染の伊藤将、藤浪の代役となる小川、斎藤が先発マウンドに上がる。矢野阪神の試練は続いていく。