阪神 佐藤輝3号ソロも遠い白星 大幅に打線組み替えも不発 引き分け挟み4連敗
「中日2-1阪神」(12日、バンテリンドーム)
勝利につながるアーチかと思ったが…。今季初めて「4番・三塁」でスタメン出場した阪神・佐藤輝明内野手(23)が、六回に中日・大野雄から右翼席へ3号ソロを放った。大幅に打線の組み替えが行われた中で期待に応えたが、結果的に4番の一発だけに終わって痛恨の逆転負け。引き分けを挟み4連敗となり、借金は「12」に。トンネルを抜けるためにも、前を向いて戦うしかない。
どれだけ好投手からアーチをかけても、勝利に直結しなければ素直に喜べない。「やっぱり、打って勝ちたいな…」。三塁ベンチから試合終了の瞬間を見届けた佐藤輝はもう、感情を押し殺すしかなかった。
均衡を破る一発だった。両軍無得点の六回2死走者なし、マウンドに大野雄。失投を逃さないと決めていた。左腕が初球に投じた124キロスライダーが高めに浮き、これを迷わず強振。「もう行ってくれ!って感じでした」。滞空時間の長い一撃は右翼席ギリギリに吸い込まれた。
昨季4月27日以来となる、大野雄からの本塁打。颯爽(さっそう)とダイヤモンドを一周し、チームは4試合ぶりに先制に成功。「どんないいピッチャーでも甘い球は来ると思うので、積極的に行こうと思って打席に入り、甘い球を1球で仕留めることができて良かった」と3号ソロの感触を振り返った。
大野雄との相性は昨季からいい。昨年は打率・400、1本塁打、1打点だったが、この日はマルチ安打。これで通算対戦成績は・500、2本塁打、2打点に。マウンド上の左腕も思わずガックリするほど、嫌なイメージを植え付けている。
勝ちたかった一戦で飛び出した、待望の一発。結果につながらないところがもどかしい。勝率1割に届かない借金地獄の状況を打破するため、矢野監督は打線の組み替えを敢行。開幕から1番に固定した近本を3番で今季初起用し、島田を1番に。2番には山本、7番にはプロ初先発のドラフト6位・豊田(日立製作所)を抜てきした。その中で佐藤輝は今季初めて「4番・三塁」でスタメン出場。期待に応えたが…。
試合後、指揮官は打線組み替えの意図について「何かが変わるんであれば、やっていきたいと思う。出たい出たいと思っている選手を使いながら、どうなるんかなというところを見たかった」と説明。流れを変えるきっかけにしたかったが、不発に終わった。
開幕から4番の座を明け渡さず、4試合連続安打と状態もいい佐藤輝のバットが虎の希望。「明日からもがんばります」。チームを逆襲街道に乗せるためにも、勝利のアーチで流れを変えてくれ!!
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