阪神、広島、オリックスでコーチを歴任したデイリースポーツ評論家・岡義朗氏が５日、甲子園で行われた阪神－ＤｅＮＡ戦で本紙の解説を務めた。ポイントに挙げたのは好走塁で貴重な追加点をもたらした小幡。難しい判断にも関わらず本塁を陥れた走塁を分析した上で、６日以降も「起用していくべき」と語った。

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　阪神は打つべき人が打って、守るべき人が守っての連敗ストップ。ただ二回の１点が非常に大きかった。１死三塁から相手の暴投で小幡が本塁を陥れたが、積極性あふれるプレーだったと思う。

　三塁走者から見れば、三塁側にボールが転がれば比較的、判断は付きやすい。しかしこの日は距離感がつかみにくい一塁側にボールが転がった。それでも小幡は好判断と良いスピードで貴重な４点目を奪った。次の１点をどちらが取るかで流れが変わる状況。ラッキーボーイとしてチームを鼓舞するプレーだったように思う。

　大型連敗中は新たに入った選手が流れを好転させるケースがある。この日の小幡の走塁がそれに当てはまる。ただリクエストが入るなど紙一重だっただけに、小幡には今後、経験を積んで状況判断をした上でスタートを切ってほしい。打席に入っていた近本の状態も良いだけに、確実にセーフになるタイミングでなければ自重するのも選択肢の一つ。どうすれば確実に１点を奪う確率が高いかを瞬時に考えられるようになってほしい。

　そのためにはゲームに出て経験を積んでいくこと。他の内野手と比較してオープン戦までは結果も『ドングリの背比べ』状態となっていただけに、糸原や木浪らの起用になったと思う。ただこの日を見る限り、課題とされてきた打撃にしても光るモノを見せたと思う。６日以降も小幡を使い続けてほしいし、体力面の問題からバテがくるかもしれないけど、その際には木浪らがいる。守備も安定しているだけに、この言い方が適切かどうかは分からないが、「使い倒す」ことで小幡のさらなる成長にもつながるし、チームにとってもラッキーボーイを使うことでムードメーカーにもなる。これまでの流れを変えてくれるのではないかと思う。