阪神・高山「食らいついていく」 初の1軍出場なし 2年連続大幅減俸に悲壮決意
阪神の高山俊外野手(28)が27日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、野球協約で定められる減額制限(1億円以下は25%)に近い700万減の年俸2300万円でサインした。6年目にして初の1軍出場なしに終わった今季。背水の覚悟で臨む来季へ向けて「食らいついていく」と悲壮な決意を口にした。(金額は推定)
不完全燃焼のシーズンを終え、冷静に自分と向き合った。結果が全ての世界。2年連続の大幅ダウン提示となった高山の目は真っすぐ前を向いていた。
「悔しいという一言であれするのもっていう感じですけど、チームが優勝争いして一丸となっている中、なかなか戦力になれないというところの悔しさもありましたし、自分の中でもどかしい悔しさもありましたし、そういう一年ですね」
春季キャンプでは2年連続で矢野監督からMVPに指名されるなど大きな期待を寄せられていたが、オープン戦で結果を残せず初の開幕2軍スタート。その後は一度も昇格することなく、6年目で初の1軍出場なしとなった。
何とか結果を残そうと、試行錯誤した2軍での生活。ウエスタン・リーグでは95試合に出場し、打率・202、3本塁打と数字こそ残せなかったが、「思い切ってやれるチャンスだと思った」と来季以降へ向けた充実した1年間だった。
無駄にはしなかった与えられた時間。「いろんなことを試して、挑戦していく中で、本当に数字がよくないなりに平田さんに使っていただけた。こういったことをやってみようとかという時間は、打席に立てた分、多かった」。足の上げ方を変えるなど打撃フォームを見直し、自身の課題と向き合った。
ファームでは若い選手の姿にも刺激を受けた。小幡や高卒2年目の井上、ルーキー高寺らが奮闘し、ファーム日本一に貢献。「本当にハツラツとした子も多いですし、そういう子に負けないように、自分のできることをやってきたつもりです」と語った。
7年目となる来季。試合に出るためには、ロハスや佐藤輝、島田、小野寺らとのし烈な外野手争いを制しないといけない。アピールポイントについては「全部です」と回答した高山。不退転の決意で来季に挑む。