阪神・佐藤輝明内野手（２２）が１０日、プロ入り後初めて出場選手登録を抹消され、鳴尾浜での２軍全体練習に合流した。

　深刻な打撃不振に陥っている背番号８。前日９日・ヤクルト戦（甲子園）では３試合ぶりに出場して２打席に立ったが、いずれも空振り三振。球団日本選手ワーストを更新する１５１個目の三振に加え、自己ワーストを更新する３５打席連続無安打となり、矢野監督は２軍降格を決断した。

　初めて経験する屈辱を「結果が出ていないということがすべて」と受け止めた黄金ルーキーだが、下を向いてはいない。練習後に取材に応じ「落ちてしまった悔しさはもちろんありますけど、これをまた成長するチャンスだと思ってしっかり取り組みたいと思います」と前向きに語った。

　この日はシートノックやシート打撃などをこなし、午後からはフリー打撃で打ち込んだ。「ストライクをしっかり打ち返してボールを見極める、そういう基本的なところを積み重ねて」と、原点に立ち返ってさらなるレベルアップを図る。

　ファーム新記録１６連勝中の２軍は１１日から甲子園で広島と対戦。佐藤輝は記録更新を目指すチームの戦力となりつつ、再浮上の糸口を探っていく。最短では２０日に再登録が可能で、同日は巨人戦（甲子園）の予備日。誰もが怪物新人の復調を待っている。