「阪神６－６巨人」（５日、甲子園球場）

　矢野阪神が６点ビハインドを追いつく価値ある引き分け。驚異的な粘りを見せて首位をガッチリキープした。

　０－６で迎えた六回。打線が奮起した。先頭中野の中越え三塁打をきっかけに代打・原口の右前適時打などで４点を返す。続く七回は無死一、三塁から糸原の二ゴロの間に１点差に詰め寄り、なおも続く２死一塁。代打・糸井が追い込まれながらもデラロサのチェンジアップに食らいつき、打球は左中間を真っ二つに破った。値千金の同点二塁打。甲子園のボルテージは最高潮に達した。

　九回は２死満塁と攻め込んだが、最後は近本が中飛に倒れた。

　先発の秋山は２回３失点。２番手・藤浪も岡本に手痛い３ランを浴びた。それでも、３番手以降の中継ぎ陣が無失点リレー。馬場、小川、岩崎、スアレスの４投手が魂の投球で王者に反撃を許さなかった。

　試合後の矢野監督は「きょうのゲームは勝ちに等しい引き分けだと思っている」と熱戦を評し、「毎日大事なゲームになる。タイガースらしい野球を明日からもやっていきます」と次戦に目を向けた。