阪神・藤浪 ローテ争い残った 最終テスト“満点快投”ならずも望みつないだ

 「エキシビションマッチ、楽天2-0阪神」(10日、楽天生命パーク宮城)

 後半戦ローテ入りへ“満点快投”とはならなかった。阪神の藤浪晋太郎投手(27)が最終テストとなったエキシビションマッチ・楽天戦に先発し、5回2失点。粘りの投球は見せたが、首脳陣を一発で納得させる投球までには至らなかった。ローテ入りか否かは12日の2軍戦で登板するガンケルの結果次第となった右腕。あとは静かに声が掛かるのを待つだけだ。

 藤浪の悔しげな表情が最終テストの重みを物語っていた。仙台で挑んだエキシビションマッチラスト登板。逆転ローテ入りへ望みをつないだが…満点回答は得られず。自力で先発切符をつかむことはできなかった。

 「いい部分も悪い部分もありましたが、全体的には使いたい球種もありましたし、ある程度投げたいコースに投げられたのかなと思います」

 初回はこの日最速の158キロをたたき出し、三者凡退に。だが二回から3イニング連続で先頭打者を出すと、四回につかまった。先頭・鈴木大に右前打を許し、3番・茂木の左中間フェンス直撃の二塁打で先制点を献上。さらに、島内の右中間二塁打で2点目を失った。

 それでも後続のピンチは断ち、5回4安打2失点にまとめた。前回登板の反省から「ウイニングショットの感覚をつかむ点では良かった」と手応え。6奪三振、1四球と制球も安定していた。

 試合後、矢野監督は「カウントも整えることも多かったし、バタバタすることもなかったんで、全体的に状態は良かったと思う」と評価した。ただ「バッターのレベルが上がると簡単にはアウトになってくれない」と結論は保留。リフレッシュ休暇から再来日し、12日のウエスタン・ソフトバンク戦(筑後)に先発するガンケルの結果次第とした。

 もどかしい結末となったが、課題が明確となったことは事実だ。指揮官が指摘するように、スプリットの精度を向上させることで再び長いイニングを投げる姿を見られるかもしれない。もちろん今後ブルペン待機する可能性も残すが、後半戦へ状態は上がっていることは間違いない。

 エキシビションマッチは3試合に先発し、防御率3・46。藤浪も現実を受け止めつつ、「ローテに入れるかは分からないですが、いずれにしてもいい準備、いい練習をして過ごしていきたいなと思います」と前を向いた。最善の準備を尽くし、出番を待つだけだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス