【金本知憲氏の眼】阪神 前半戦は勝つべくして勝てた
阪神の前半戦の戦いを振り返ると、戦力面を含めて勝つべくして勝てたという印象だ。選手それぞれが役割を果たせていたからこそで、貯金15で首位という結果もなるべくしてなった数字だと感じる。
負け越しに終わった7月に関して言うと、それまでと比べてタイムリーが出なくなった部分があった。これを波として見るのか、疲れも出てきて力的なものが落ちてきたことによるものなのかは分からないが、この五輪期間中に各自が調子を上げるしかない。
打線では、佐藤輝も前半戦終盤に少し数字を落としたところはあった。あの体格を見ると疲れはあまり関係ないかなとも思うが、毎日試合をするという経験は今までなかったことで、メンタル面の部分や集中力の持って行き方のところも関係しているかもしれない。
大山にも期待しているし、本人は今の数字に納得していないだろうから、後半戦に巻き返してもらいたい。ただ、前半戦終盤に彼が打って勝てた試合があったわけで、あまり気負いすぎず、周囲の声も気にせずにやってもらいたいと思う。
まだまだ勝負どころという時期でもないが、打線だけではなく、当然投手陣も大事となる。先発が序盤に打ち込まれると、どうしても試合が難しくなる。オリンピックには、投手では岩崎と青柳が参加しており、どういった状態で戻ってくるかは分からないが、チームとして万全の状態で後半戦を迎えてもらいたい。