阪神・及川 ローテ“6番目のイス”へ前進 約2カ月ぶり先発で圧巻3回ノーノー
「ウエスタン、阪神5-4中日」(24日、鳴尾浜球場)
後半戦の1軍先発ローテ入りを狙う阪神・及川雅貴投手(20)が24日、ウエスタン・中日戦(鳴尾浜)で約2カ月ぶりに先発し、3回無安打無失点と好投した。先発に再挑戦する藤浪や、二保らとローテ“6番目のイス”を争う立場の左腕が圧巻の投球を披露。ローテ奪取へグッと前進した。
久々の先発マウンドで、落ち着き払った投球を展開した。及川が無安打投球で圧倒。後半戦の先発ローテ6番目のイスをかけて、藤浪や二保らと争う20歳が、一足先に猛アピールに成功だ。
「少しでも(先発の)感覚を戻していけたらな、という感じで投げていました」
最速148キロの直球とツーシームを主体に攻めた。初回1死から根尾に唯一の四球を与えたが、続く郡司を遊ゴロ併殺。二回1死は遊撃・小幡の失策で出塁を許したが後続を断った。
三回は三者凡退で3回無安打無失点。1軍デビューから15試合全てで中継ぎ登板し、防御率1・56と結果を残した左腕が、貫禄の投球でねじ伏せた。
先発は5月11日のウエスタン・オリックス戦以来だった。それでも平田2軍監督は「安心して見ていられる」と太鼓判を押す内容だった。
後半戦は西勇、青柳、ガンケル、伊藤将、秋山がローテ入りが確実。アルカンタラの中継ぎ配置転換に伴い、空いた一枠を巡る戦いが始まったが「左投げが将司(伊藤将)さんしかいない。自分も食い込んでいけたら」と闘志むき出しだ。
矢野監督には、打者目線で打ちにくいと判断されるような投球を求められた。実際に「斜めに曲げられた方が打ちにくい」とスライダーの助言ももらい、スラーブのような軌道を意識して練習中だ。投球の幅を広げ、五輪期間中に技術に磨きをかける。