阪神・大山 サヨナラ打!0-3から大逆転 信頼に応えた!これぞ4番の仕事

 「阪神4-3DeNA」(12日、甲子園球場)

 こんな瞬間を待ってたんや!阪神は4番・大山悠輔内野手(26)が、自身4度目となるサヨナラ打を放ち、連敗を止めた。不振にあえぐ主将はこの日も無安打1併殺と厳しい結果に終わっていたが、“ラストチャンス”で果たした4番の仕事。矢野監督の男泣きを呼んだ勢いで、きょう13年ぶりの首位ターンを決めるで-。

 聖地に地鳴りのような大歓声が響き渡った。冷静沈着な男が高々と拳を掲げ、一塁へ駆けていく。最後の最後に思いが結実した。歓喜の輪の中心で、仲間から祝福のウオーターシャワーを全身に浴びた大山。劇的サヨナラ勝利を苦しんだ主将のバットが決めた。

 「もう打つだけですし、今ここ(お立ち台)に僕一人が立っていますけど、本当にチーム全員の勝利だと思うので、きょうの勝利はチーム一丸となって勝ち取った勝利だと思っています」

 試合終了の瞬間まで諦めない-。今季2度目のサヨナラ勝利は3点を追う九回。3連続タイムリーで同点に追いつき、なおも2死一、三塁。「とにかく振っていこう」。三嶋が投じた初球、低めのスライダーを迷いなく振り切った。鋭い打球は、二遊間を破り中堅の芝生で弾む。三走・植田が悠々と本塁へかえってきた。

 「悔しい気持ちはありましたし、モヤモヤした気分というのはありましたけど。でもまだ試合は終わっていなかったですし、最後は打つと思って打席に入りました」

 佐藤輝がスタメン落ちする中、この日も託された猛虎打線の4番。しかし、結果が出ていなかった。1点を追う三回は2死一、二塁と一打同点の場面だったが、右飛に倒れた。4打席に立ち無安打、1併殺。ただチームを支える主将は絶対に、下を向くことだけはしなかった。

 プロ5年目、主将を任され4番にも座る背番号3が追い求めている姿勢がある。「勝てるチームの4番。勝たせるチームの4番になりたい」-。どんなに苦しくても懸命に突破口を目指す。ゲームセットの瞬間まで、絶対にあきらめた姿は見せない。その思いがあったからこそ、劇的な一打は生まれた。

 4番を託し、信じ続けた矢野監督は試合後、涙を流した。大山の一打を信じていたファンも、喜びを爆発させた。みんなを幸せにできたことを実感できたお立ち台の風景。「チーム一丸となってやっていけば、乗り越えられる」。苦しくても突き進んだ先に、前半戦首位ターン、そして16年ぶりのVが待っている。

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