阪神・西勇 鬼迫完投!悔しすぎる1失点 また通算100勝お預け

 「阪神0-1巨人」(11日、甲子園球場)

 115球の熱投も実らなかった。中8日で先発した阪神・西勇が9回4安打1失点で完投。援護に恵まれず6敗目を喫し、今年3戦3勝だった巨人に今季初黒星。通算100勝は、またしてもお預けとなった。

 体をのけぞらせるほど、悔しさをあらわにした。両軍無得点の八回1死三塁。大城を2球で追い込んだ。しかし、3球目だった。外角のボール気味に構えていた梅野のミットが内側に動く。スライダーを逆らわずにはじき返された。打球は無情にも三遊間を抜ける適時打となり、エースは思わず天を仰いだ。

 2日・広島戦(マツダ)では自己ワーストの1イニング7失点を喫し、今季最短の4回で降板した。今回は6月18日・巨人戦(甲子園)以来となるワインドアップ投法を復活させ、初回から三回まで完全投球。226連続先発登板で岩隈を抜いて単独4位に浮上したマウンドで堂々の投球を見せた。

 矢野監督は「今年一番良かったんじゃないかな」と好投をねぎらい、福原投手コーチも「全体的に低めを意識して、丁寧に投げていた」とたたえた。

 99勝目を挙げてから自身3連敗となったが、マウンド上で闘志を前面に出し、代名詞の笑顔も貫いた完投だった。次回の先発は後半戦。万全の態勢を整え、4度目の挑戦で記念星をつかむ。

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