阪神・ドラ1佐藤輝 いける48発掛布超え!清原らの新人最多31発は十分射程圏

 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が、19、20日の巨人戦で2試合連続本塁打をマークし、リーグ3位タイの18本塁打とアーチ量産態勢に入っている。現状、シーズン40発ペースで推移しており、NPBの新人最多記録(31本)更新は射程圏。その先にある偉大な記録へ希代のスラッガーが挑む道を、デイリースポーツトラ番の関谷文哉記者がひもとく。

 規格外の打球、弾道で全国に名をとどろかせている佐藤輝は「ホームランを打つことが一番面白い」と言い切る選手だ。63試合でリーグ3位タイの18発とハイペースで本塁打を量産中。今後、どこまで数字を伸ばしていけるかに注目が集まる。

 同じ左の強打者で見ると、2002年にキャリアハイの50発を放ち本塁打王に輝いた巨人・松井秀喜は、前半戦73試合で18本。松井より早い段階で佐藤輝が同数に並んだ。広い甲子園でも球場別最多となる8本塁打。浜風に負けない右中間への打球や、逆に風を利用して左方向に飛ばせるからこそアーチの数は増えている。

 6月の月間打率は現時点で・328。開幕から徐々に対応力を向上させてきた。井上ヘッドは「経験していく中でこのピッチャーは前に対戦したなとか、変化球あるなっていうのは吸収していると思いますよ」と説明。ここから軌道に乗れば、さらに本塁打を量産する可能性が高い。

 眼前に迫る記録は、ドラフト制以降での新人左打者シーズン最多本塁打。98年の巨人・高橋由伸の記録にあと1と迫り「子どもの頃に見ていた巨人の天才バッターというイメージ。しっかり自分の打撃をして、記録を塗り替えることができれば」と力を込める。

 22日の中日戦で再戦するのは球界屈指の左腕・大野雄。4月27日の対戦では右翼席へ2戦連発となる7号ソロを放った。チームは巨人に連敗を喫したが、6ゲーム差をつけての首位。3試合連発となれば阪神では69年・田淵幸一以来だ。

 さらに田淵が持つ球団新人最多22本塁打到達も時間の問題。59年の大洋・桑田武、86年の西武・清原和博が保持するNPB新人最多記録(31本)も射程圏にある。

 シーズン40発ペースで推移していることを考えれば、金本知憲がマークしたラッキーゾーン撤去後の日本選手最多記録(40本)更新も現実的に可能な数字。それでも佐藤輝は冷静に「すごい方たちの記録を塗り替えることができるのはうれしい。常に1本でも多くホームランを打ちたいと思ってプレーをしている」。ペースが上がれば、掛布雅之が79年に記録した球団日本選手最多の48本塁打到達も夢ではない。

 一方でリーグ3位につける46打点は、シーズン換算すると104打点ペース。58年に新人で本塁打王(29本)と打点王(92打点)を獲った巨人・長嶋茂雄超えも可能だ。「勝利に結びつく一打をもっと多く打てるような勝負強いバッターになっていきたい」。怪物新人がさらなる進化を遂げ、重い歴史の扉を次々とこじ開けていく。

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