「ウエスタン、中日７－１２阪神」（５日、ナゴヤ球場）

　野球ができる喜びを全身で表現した。下肢のコンディショニング不良で２軍調整中の阪神・糸原が「２番・二塁」で実戦復帰。２打数１安打１四球に加え、守備＆走塁でも不安を感じさせなかった。

　「体の方も問題ないですし、しっかり動けていたと思います」。その言葉通り、初回無死一塁ではきっちりとボールを見極め、四球でチャンスメーク。三回無死では変化球を左前へ運ぶ技ありの一打。四回２死では右飛に倒れたが、鋭い打球を飛ばし、直後の守備からベンチへ退いた。

　平田２軍監督は「素晴らしいねぇ。ブランクを感じさせない」とベタ褒めだ。二塁守備では２度打球を処理すなど、動きに問題はなし。走塁では転倒してヒヤリとさせる場面もあったが、全力疾走で万全をアピールした。

　「一日でも早く１軍で活躍できるようにやっていきたい」と１軍復帰が秒読み段階に入った糸原。抜けた穴を埋めるべく、ここ数試合は北條が二塁で存在感を示している。それでも精神的支柱の戦列復帰は、チームに好影響を与えるはずだ。（今西大翔）