阪神・西勇 つらい黒星…苦手バンテリンで粘投7回2失点も今季2敗目

 「中日2-1阪神」(27日、バンテリンドーム)

 無情にも打球は左前に落ちた。1-1の七回1死一、二塁。阪神・西勇が木下拓にチェンジアップを拾われた。打球は左中間にポトリ…。伏兵に痛恨の決勝打を浴び、今季2敗目を喫した。

 直前のアクシデントが指先を狂わせたのかもしれない。無死一、二塁から阿部が送りバント失敗。西勇は一塁・マルテの三塁送球をよけるようにしゃがみこんだ。その後、福原投手コーチが駆け寄るなど、ドーム内は騒然となった。右腕は右脇腹付近を押さえて、いったんベンチへ。再びマウンドに戻ったが、2イニング連続失点となって竜の粘りに屈した。

 矢野監督は異変について「腰じゃない。大丈夫」と軽症を強調した。八回の攻撃で西勇はベンチで手袋をはめてスタンバイ。打席に立つ意欲を示していただけに、次回へ影響は少ないとみられるが、状態は心配だ。

 敗れはしたが、竜虎のエース対決では白熱の投手戦を演じた。オリックス時代、14年の初対決は完投負け。昨季10月に完投勝利を挙げ1勝1敗のタイとした。

 通算3度目の投げ合いも、序盤は西勇らしくテンポのいい投球で中日打線を料理した。二回は1死一塁から阿部を遊ゴロ併殺。三回は初めて得点圏に走者を背負ったが、後続をピシャリ。この夜も宝刀のシュートが威力を発揮。五回までスコアボードにゼロを並べた。

 前回20日の巨人戦は今季初の中5日で臨み、3勝目をマーク。ただ5回4失点は不完全燃焼だった。今回は中6日。前日26日の投手練習では2度のキャッチボールを行うなど、最善の準備を進めてきた。

 この夜は7回7安打2失点と先発の役割を十分に果たした。ただ、バンテリンドームでは通算1勝5敗。鬼門の名古屋にはね返された。

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