阪神・陽川 執念V撃 佐藤輝に代わり今季初先発 本家ゴリラパワーや!単独首位や!

 6回、勝ち越しタイムリーを放ちベンチに向かってガッツポーズする陽川(撮影・飯室逸平)
6回、陽川は左前に勝ち越し適時打を放つ(捕手・木下拓)
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 「阪神3-1中日」(4日、京セラドーム大阪)

 気迫が乗り移った打球やったで-。ドラフト1位・佐藤輝に代わって今季初の先発出場となった阪神・陽川尚将内野手(29)が、六回に執念の決勝適時打。危機感を抱く中堅選手が、チームをカード勝ち越し、そして単独首位へと導いた。6日からは甲子園で今季初となる伝統の一戦。自慢のゴリラパワーを宿敵相手にも見せてや!!

 “本家ゴリラ”の陽川は燃えていた。怪物ルーキー・佐藤輝の不振で手にしたチャンスを何としても生かしたかった。2打席連続三振で迎えた勝負の3打席目、同点の六回2死一、二塁。簡単に追い込まれてからの4球目、低めのカーブを力一杯、ひっぱたいた。

 「初回と同じ場面で回ってきたので、次こそは絶対打つという気持ちで打席に立った」

 気迫が乗り移った打球は三遊間を破り、二塁走者のマルテが激走。本塁はクロスプレーとなり、中日・与田監督がリクエストを行使したが、セーフの判定は覆らなかった。笑顔の陽川は歓喜する一塁ベンチに向けてガッツポーズ。今季初先発でチームを単独首位に押し上げる執念の決勝適時打に、矢野監督も「いい仕事をしてくれました」と最敬礼だ。

 初回2死一、二塁では内角直球に見逃し三振。四回1死一塁では天井の隙間に消えるファウルを打った後、チェンジアップに空振り三振した。三度目の正直を前に「頭の中をもう一度リセットして臨みました」と陽川。気持ちの切り替えが最高の結果を生み出した。

 プロ7年目の昨季は71試合に出場し、自己最多8本塁打を記録した。今年1月の和歌山自主トレでは、本塁打王2度の西武・山川も実践する“長尺バットトレ”を試行。「長い分、ヘッドを走らせるのが難しい」とノックバットを手にロングティーを繰り返し、長打力アップを目指した。

 「毎年、危機感を持ってやっていますし、今年がアカンかったら終わりというのは常に持っています」。佐藤輝が大暴れしたキャンプ中もひたむきに黙々とバットを振り込んだ。オープン戦の打率は・357。自信と覚悟を胸に開幕を迎えた。

 ガンケルと並んで立った今年初のお立ち台。背番号55は「去年やられっぱなしだったので、今年はやり返すしかない」と6日から始まる巨人との首位攻防3連戦(甲子園)に視線を向けた。

 今後も与えられたチャンスで確実に結果をたたき出す。そしてチームが苦しい時ほど、ゴリラパワーで虎を救ってみせる。

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