ドラフト４位の栄枝を除く阪神の新人８選手が６日、西宮市の選手寮「虎風荘」に入寮した。ドラフト５位の村上頌樹投手（２２）＝東洋大＝が、近本と大山の教えを生かしていく考えを示した。両者とは昨年末に兵庫県内で合同自主トレを実施。プロとして生き抜く術を体に染みこませ、一流の道を歩む。

　選手寮「虎風荘」に足を踏み入れると、熱いものが込み上げてきた。「阪神の選手になったんだな」。球団を通じて入寮に対する率直な気持ちを表現した村上は、偉大な先輩２人の姿を脳裏に描いた。

　「考えの違い、精神面のことをいろいろと学ばせてもらったので。それを生かしていければと思っています」

　同じ淡路島出身の新選手会長・近本に加え、新主将・大山からも一流を目指す極意を吸収した。「お二人のようになれるように頑張っていきたいです」。まずは開幕１軍を目指し、将来の目標は阪神の看板選手。先輩たちの足跡をたどり、飛躍の階段を上がる。

　自室には大学時代に購入した熊の抱き枕を持ち込んだ。相棒がないと「寝られない」と笑った右腕は、関西人らしく「しゃべって（先輩と）コミュニケーションを取っていきたいです」と声を弾ませた。矢野監督も期待する２０１６年のセンバツ優勝投手。夢を原動力に新たな挑戦が始まる。