【藤田平氏の眼】考えられない、理解できない…阪神が巨人と渡り合えないワケ

 「中日5-3阪神」(15日、ナゴヤドーム)

 阪神は1点リードの九回、守護神のロベルト・スアレス投手が中日・高橋に逆転サヨナラ3ランを浴びた。デイリースポーツ評論家の藤田平氏(72)が終盤に大きく動いた試合を振り返った。

  ◇  ◆

 考えられないプレーが多すぎた中でも、二回のボーアの走塁は特に理解に苦しむ。1点を追った1死二塁。三塁・高橋がベース後方に守備位置を取っていた状況下で、原口が放った三遊間への打球で三塁進塁を自重した状況判断の甘さだ。

 まずは相手の守備位置が全く頭に入っていないということだろう。あの守備位置から仮に原口の打球を捕球できたとしても、ボーアにタッチできる状況ではなく、ボーンヘッド以外の何物でもない。仮に1死一、三塁となっていれば得点できていた確率は上がったはずで、結果、三ゴロに倒れた井上にプレッシャーを与える形にもなった走塁だった。

 この日も3失策。だが、初回先頭の大島を一塁へのゴロに打ち取りながら、ベースカバーが遅れて内野安打にしてしまった岩田の軽率なプレーなど、記録に表れないミスも多い。

 普通のプレーを当たり前にこなせていないことこそが、巨人と対等に渡り合えない理由にほかならない。表に出るミスはもちろん、記録には残らないミスも減らしていけなければ、来年も対等に“勝負”することはできないだろう。

 また、1点リードの九回2死二、三塁から満塁策を選択せず、高橋との勝負を選んだベンチの判断も理解できない。高橋はコンパクトにバットを出せる選手で、直球にも強い。スアレスが制球に不安を抱えている部分があるのかもしれないが、ここは天びんにかけ、打つ確率が低いであろう次打者・シエラとの勝負を選ぶべきだったと思う。

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