「ホームラン後も冷静に右へ打てる」元阪神監督・藤田平氏が大山の成長ポイントを分析
「阪神3-1広島」(12日、甲子園球場)
阪神が3連勝。勝負を決めたのは5番に座る大山悠輔内野手だ。初回にチームトップタイとなる先制の18号3ラン。これが決勝打となった。デイリースポーツ評論家で元阪神監督の藤田平氏は、大山の本塁打後の打席に成長ポイントが見えたという。
「大山はホームランを打った後の打席で右方向へ打ち返そうとしていた。八回には右越えに二塁打も放った。力任せに引っ張りにいくと体の開きが早くなる。ホームランが出た後も冷静に右へ打てるという点に成長が見える。打撃に“タメ”ができているからこそ、右方向へ打てる。相手投手の配球も頭に入っているように見えるし、打席での余裕を感じさせる」
体を開かず、右方向へ打ち返してくる右打者に対し、相手バッテリーは外角球で勝負しづらくなる。そうなると内角球を交えてくる。それを狙い打てば左方向への長打につなげることもできる。
「バッティングに幅が出てきているね」
また、前を打つ4番のサンズが好調なのも大きい。
「サンズが打たないときは大山、大山が打たないときはサンズといった攻撃ができている」
大山の18本塁打はすでに自身のキャリアハイ。ドラフト1位として常に厳しい目で見られてきたが、重圧に負けることなく着実に成長を続けている。