阪神 厳しくなった8・5差 近本&木浪守乱…痛恨負け越し、10日にも自力V消滅

 3回、松原の中飛を本塁へ悪送球し先制を許す近本
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 「阪神2-3巨人」(7日、甲子園球場)

 虎党が熱い期待を寄せた首位巨人との4連戦。結果は1勝2敗(雨天中止1試合)の負け越しに終わった。守備が乱れ、追い上げ及ばず惜敗。巨人とは今季最大タイの8・5ゲーム差となり、3位に転落した。早ければ10日にも自力Vの可能性が消滅する。矢野燿大監督(51)は「厳しくなりました…」と苦しい胸の内を明かした。

 この日、何度目となる虎党のため息だったか。九回。糸原の一発で1点差とし、土壇場での同点、そしてサヨナラ勝ちへの期待が高まる。だが、大山が二ゴロ併殺打に倒れてジ・エンド。“負けられない一戦”は何とも切ない幕切れとなった。

 最初のため息は三回だ。1死満塁で松原が逆風に戻される浅い中飛を打ち上げる。三走・大城もタッチアップをあきらめたが、近本が梅野のはるか頭上を通過する悪送球を投じ、先制点を許した。

 さらに木浪の失策で先頭を出した四回。1死二、三塁で再び中飛が打ち上がる。近本にとっては絶好の挽回機。だが、今度は力ない返球であっさりと追加点を許してしまった。

 「今日は近本で負けたかなと思っています」。珍しく厳しく言い放った矢野監督だが、その言葉には続きがあった。「僕はいつも『終わったことは変えられない。これからは変えられる』と選手に言っている。成長して、残り試合でどうやってチームを勝たせていくか、そういうことが求められる」。失敗を糧にしてほしいと願うからこその言葉だった。

 阪神はこの試合で2個の失策を犯し、その数は12球団ワースト51個となった。対する巨人はその3分の1以下、同最少の16個だ。その差もあって今季巨人に3勝10敗。一方でその他4球団にはすべて勝ち越しているという現実が何とも口惜しい。

 直接対決の今カードを1勝2敗で終え、3位に転落。首位・巨人とのゲーム差は今季最大タイとなる8・5ゲーム差に開き、早ければ10日にも自力Vが消滅する。「大事な試合でこのような結果というのは監督としても悔しい。(逆転Vへの)確率、可能性は厳しくなりましたけど、どういう姿を見せていくかっていうのが僕らの課題かなと思います」。指揮官もこの日の敗戦の大きさを痛感する。

 甲子園に吹きつける台風の名残の強風は、秋がそこまで来ていることを感じさせる涼しいものだった。宿敵の背中がさらに遠のき“セ界の終わり”に一歩近づく長月の夜となった。

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