阪神・大山、自己最多15号 2戦連発!意地のソロに笑顔なし「明日やり返す」
「阪神2-11巨人」(5日、甲子園球場)
厳しい表情は一切、崩れなかった。大敗の中で意地を見せた2試合連発、自己最多の15号を放った阪神・大山。両手には最高の感触が残るが、ダイヤモンドを一周し、ベンチ前で出迎える仲間とのエアハイタッチでも笑顔は一切なかった。
「こういう試合展開になりましたけど、0点で終わるのと、1点取るのとでは違うと思うので、そういう意味で打つことができて良かった」
場面は大量11点ビハインドで迎えた七回だった。1死無走者で回ってきた第3打席。ここまで完璧に抑え込まれていた巨人先発の今村をようやく捉えた。1ボールからの2球目。外角高めの143キロ直球を狙った。鋭いスイングから放たれた打球は右中間席に到達。意地の1点を返した。
零敗ムードを振り払う一撃は成長を示す一発だ。昨季全143試合出場で記録した14本塁打を、今季は出場61試合目で更新した。これでサンズと並びチームトップの15本塁打。求められていた和製大砲に着実に近づいている。
試合の中で本塁打の影響力を知るからこそ、強いこだわりを持つ。「1本でも多く打ちたいのが目標ですし、本塁打はチームに流れを持ってこられる大きな一発だと思う」。打線の中軸を担う者としての覚悟と責任感を背負う。
力強い打撃で存在感を見せる大山。矢野監督は「まあ、ちょっと展開的にね。ちょっとしんどいかなっていう、それを言い訳にするわけにはいかないけど」と劣勢の試合を覆すまではいかなかった。だが、次戦以降につながる一打になったことは間違いない。
首位巨人とは7・5差に広がった。逆転優勝するためにも、これ以上やられるわけにはいかない。「明日やり返せるようにするだけです」と大山。静かに闘志を燃やし、次の戦いに向かう。
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