阪神・大山 呪縛解いたG倒弾!巨人戦29イニングぶり得点、今季最多の貯金3
「阪神5-4巨人」(4日、甲子園球場)
負の連鎖に終止符を打った。阪神・大山悠輔内野手(25)が二回、左越えに自己最多に並ぶ先制の14号ソロ。前回対戦で3試合連続完封負けを喫した巨人相手に奪った29イニングぶりの得点で、大事な4連戦の初戦を制した。これで6・5差。母なる聖地の後押しを背に、きょうも勝つ!
本拠地、しかも相手が宿敵の巨人となれば、やり返す以外に選択肢はない。敵地で喫した3試合連続完封負けは返ってこないからこそ、大山は豪快な一振りに思いを込めた。夜空に鮮やかなアーチが映える。重苦しい雲を振り払う先制弾。沸き起こる歓声と拍手の中、涼しい顔で淡々とダイヤモンドを一周した。
先頭で打席に立った二回だ。戸郷の失投を逃さなかった。高めに浮いたスライダーをフルスイング。高々と舞い上がった打球は左翼席で弾んだ。
8月28日の広島戦以来、6試合ぶりの一発は巨人戦での今季初本塁打初打点。「先に点が欲しいと思っていたので。結果的にホームランになって先制点が取れてよかった」。若き大砲の一撃は対巨人29イニングぶりの得点となった。4点リードの六回には中前打で出塁し、5点目となる貴重な追加点を演出した。
4試合続く伝統の一戦。その初戦はナインにとって、負けられない戦いだった。1日に今季限りでの現役引退発表会見を行った藤川。巨人戦について強くこだわり、訴えていた。
右腕は特別な相手だったかと問われると「当たり前です。やっぱりこれはファンの思いなんです。それは僕らにしか分からないかもしれない。阪神に入った時からそういう教育があったから、18(歳)で」と熱く語り、会見後には仲間にも思いを伝えた。
矢野監督は「巨人に負けているっていうのは分かっているし、追っかける立場っていうのも十二分に分かってくれている。気持ちはすごく感じた」とナインの勝利への執念を肌で悟った。
宿敵を下して今季最多の貯金3。4年目の成長を見せる大山は、昨年の自己最多14本塁打にわずか出場60試合目で到達した。「これで満足しているようではまだまだですし。レベルアップしていきたいとずっと思っているので」。常に貪欲な姿勢で野球と向き合う。矢野阪神の反撃はこれからが本番だ。
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