阪神連敗 福留が球児が…攻守のベテラン痛恨 7月の勢いどこへ

 7回、坂倉に勝ち越し適時打を許す藤川
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 「広島2-1阪神」(8日、マツダスタジアム)

 阪神は接戦を落とし、連敗。勝負の分かれ目となったのは1-1の七回だ。1死満塁で代打・福留孝介外野手(43)が二ゴロ併殺に倒れると、その裏、2番手・藤川球児投手(40)が四球から決勝点を献上。結果的に両ベテランが試合を左右する形となった。追い打ちを掛けるようにジェフリー・マルテ内野手(29)がこの日の2軍戦で再び故障。現有戦力でこの苦境を乗り切るしかない。

 ここしかないと勝負に出た。だが、頼みの代打・福留が力ない二ゴロ併殺打に倒れると、鯉党の歓声と拍手にあおられるように、大瀬良がど派手なガッツポーズを決めた。

 両チームのエースが演出した投手戦。1-1で迎えた七回に1死満塁のビッグチャンスを迎える。ここで打順は好投を続けてきた西勇。矢野監督が福留にすべてを託したが、最悪の結果に終わってしまった。

 この日一番の好機で無得点。「それはね、試合の流れを振り返ると、そこなんやけど…」。勝敗を決した、その七回の攻撃について問われた指揮官は悔しそうに唇をかんだ。

 そして次のイニングだ。盛り上がる球場のムードに押されるように、藤川が先頭を四球で出し、けん制悪送球で二塁に走者を進めてしまう。1死から代打・坂倉に勝ち越しの中前適時打を許し、それが決勝打となった。

 「(好機を逃した)流れの中でどうしても難しいイニング。やっぱり四球というのは得点に絡みやすいのでね。そのあと、よく1点でしのいでくれたというのはある」。矢野監督は藤川をかばったが、結果として頼りにする福留、藤川のベテラン2人が結果を出せなかったことで接戦を落としてしまった。

 この日のウエスタン・広島戦(由宇)で左ふくらはぎの張りから実戦復帰したマルテが、再び同じ箇所を痛めるアクシデント。さらなる長期離脱が確実となり、現有勢力で戦っていくしかなくなった。「チーム状況的にも我慢やし、我慢やからこそ、こういう試合は取りたかった」と矢野監督は厳しい表情で振り返る。

 これで4カード連続での勝ち越しなしが確定。ヤマ場として捉えていた今回の9連戦だったが、5戦を終えて1勝4敗だ。

 「明日やるしかないので、何とか全員一丸で取りにいきます」。この日で41試合を消化。早くもシーズンの3分の1を越え、借金は3に膨らんだ。このままモタモタしていられない。目標とする日本一へ向けて、矢野阪神が正念場を迎えている。

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