阪神・藤浪 七回途中4失点無念の降板 大きな拍手も満塁弾浴び「もったいない投球」

7回、代打・野間に四球を出した藤浪は無念の降板(撮影・田中太一)
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 「阪神-広島」(23日、甲子園球場)

 阪神の藤浪晋太郎投手は、6回0/3を4安打4失点で途中降板。2点リードで迎えた六回、ピレラに満塁弾を浴び663日ぶりの勝利はならなかった。

 「先制点をもらった状況だったので、何としても自分自身で勝ちを呼び込まないといけなかったのですが、今日一番のターニングポイントで粘りきることができず、もったいない投球となりました。まだ負けが決まったわけではないので、ここから逆転することを信じてしっかり応援します」

 五回まで2安打無失点と好投。初回に2点の援護を受けたマウンドで、リードを守ったまま勝利投手の権利を手にした。それでも六回、先頭の西川に中前打を浴びると、1死から連続四球で満塁とした。

 ここで松山をフルカウントから、見逃し三振に斬ってピンチを脱したかに見えた。だが、続くピレラに1ボールから2球目。高めに浮いた154キロの直球を狙われ、右翼スタンドを超える満塁ホームランを浴びた。痛恨の1球となった。

 さらに七回には、先頭田中の打球を、遊撃・北條がポロリ。矢野監督のリクエストも覆らず、失策で一塁に走者を置いた。続く・代打・野間にはストライクが入らず、四球で無死一、二塁。矢野監督がベンチを出て、望月に交代を告げた。「ごめん」と一言を告げ、駆け足でベンチに戻る右腕には、大きな拍手が注がれていた。

 勝利はならなかったが、阪神は初回の攻撃。2死一塁の場面で、4番の大山がバックスクリーン左に、先制の6号2ランを放った。ベンチ前の藤浪も手を叩いて喜びを表現。貴重な援護を背に二回のマウンドに向かった。

 この回、松山に対して、フルカウントまで粘られながら、二ゴロで先頭を斬る。ピレラに四球を与えたが、続く会沢を150キロの直球で空振り三振に。さらに田中にもフルカウントから四球を出したが、最後は森下を二ゴロに抑えて無失点で切り抜けた。

 3月には新型コロナウイルスに罹患(りかん)。復帰後は練習遅刻で2軍に降格し、6月上旬には2軍の実戦で軽度の右胸筋挫傷を負った。順調に回復した後はウエスタン3試合に登板して、15イニング連続無失点と状態を上げてきた。

 この日も、最速は155キロを計測するなど、150キロ超の直球を連発。悔いを残す1球にはなったが、復調を印象付ける106球になった。

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