【西山秀二氏の眼】阪神 攻めの姿勢が見られた敗戦

 「中日4-2阪神」(2日、ナゴヤドーム)

 打線に明らかな上向き気配がないだけに、3ランで奪われた初回の3点は、今の阪神にはとてつもなく重いものとなって敗戦に直結した。ただ、4連敗を喫したこの日の試合には、前日までにはなかった前向きな気持ち、攻めの姿勢があった。

 まずは初回2死一塁から、遊撃前へのボテボテのゴロに全力疾走して内野安打を奪い取ったマルテ。前日の試合では、開幕してまだ11試合目にも関わらず、ボーアが全力疾走を怠ったシーンをあり得ないものだと指摘した。マルテの一生懸命走る姿は得点には結びつかなかったけど、ベンチを盛り上げ、士気を高める材料になった。

 もう一つは三回無死一塁から、上本の左翼線二塁打で一走・近本を本塁に突入させた藤本三塁コーチの攻めの判断。近本は足の速い選手だけど、3点を追う展開でましてや無死とあれば、普通なら安全策で二、三塁として3番・糸井以下のバットに期待する場面。それでも流れを変えようと1点を取りにいった藤本コーチのジャッジは素晴らしい。

 負けはしたけど、次の戦いに向けて前を向ける試合。とにかく今は全力プレーを続けることでしか、状況を打開できない。今日のような戦いを続けていれば、必ず報われる日が来る。

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