阪神・球児「ホッとしています」全快3人斬り 腰不安なし!矢野監督も守護神を再明言
「練習試合、広島8-1阪神」(9日、マツダスタジアム)
守護神が万全をアピールだ!阪神の藤川球児投手(39)が腰の張りで途中降板してから初となるマウンドに立ち、九回を貫禄の3人斬り。無事に復帰登板を終え、ベテラン右腕もさすがにホッとした表情を浮かべた。この姿にベンチもひと安心。矢野監督も改めて最終回を球児に託すことを明言した。日米通算250セーブまであと7。いよいよ始まるシーズンが待ち遠しい。
球審のストライクコールに、藤川がホッとした表情を見せる。控え目に両手を合わせると、マウンドを降りながら軽く右拳を握った。腰の張りで途中降板した3日の広島戦から中5日。九回を三者凡退に抑える完璧な内容で、シーズン開幕に向けて万全を強調した。
7点差で迎えた九回裏の登板。公式戦にはないシチュエーションでも、鬼気迫る表情でマウンドに向かう。まずは先頭の安部に直球を選択。見逃しを奪うと2-2からの5球目。外角低めに伸びる146キロで左飛に抑えた。「ホッとしていますね」。登板後は不安だった胸中を隠さない。
「やっぱり調整を急いでいる分、どうしてもかみ合わなかったりする。今日は徐々に良くなっていったので。痛みも出なかったし、これで抜けたと思う」
言葉にした全快宣言通り、1死後は長野を直球で三飛に。最後は三好に粘られながら2-2から、宝刀フォークで空振り三振に斬った。故障後も、一貫して信頼を口にしていた矢野監督も「今日の球を見ていたら大丈夫やな」とホッと一安心。その上で抑えについては改めて、「球児で決めている」と続けた。
方程式の一角として期待されるエドワーズが、5者連続四球と不安を露呈した中での安心材料。「シーズンに入るまで結果は関係ない」という藤川だが、腰に違和感を覚えた過程については前向きに捉えている。「正解を導き出すための時間でした」。独特の表現でその意図を明かした。
「ある程度、いい軌道でボールが投げられるか、確認するための時間になった。運がよかったです。故障のおかげで気にすることができて、丁寧に入っていくことができそう」
災い転じて福と“なした”。日米通算250セーブもあと7。個人記録にも注目は集まるが、何より「矢野監督を男にする」という約束がある。「終わりがどういう風になるか想像してやっていきたい。そうすれば大丈夫だと思う」。15年ぶりの頂点を脳裏に描く。16球の“再スター投”に込めた決意表明。指揮官を胴上げするため、最終回のマウンドを守る。
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