西山秀二氏 阪神Vへ巨人に勝ち越し第一条件 中日、ヤクルトから貯金10

 デイリースポーツ評論家陣が独自の目線で阪神の今シーズンを占う企画「虎Vへの夢構想」。第5回は西山秀二氏が登場。

  ◇  ◇

 阪神といえば、やはり“打倒巨人”が宿命である。昨季のリーグ王者でもある巨人にきっちり勝ち越して優勝する。熱狂的なファンが求めているのもそこだと思う。巨人には負け越し、他の4球団に勝ち越して優勝したとしても、阪神ファンは納得しないだろう。

 今季も優勝争いに絡んでくるのは巨人、DeNA、阪神、広島といった昨季の上位4球団が予想される。巨人に勝ち越すことを第一条件とし、次に広島とDeNAには五分五分でもいい。重要なのは、現状では少し戦力が落ちるだろうとみられる中日、ヤクルトに対し、どれだけ貯金ができるかである。

 昨季の阪神の戦い方を見ると、上位球団とはそこそこいい勝負を繰り広げる。一方、ここで勝たないといけないという中日戦とかで星を落とすことが目立った。他球団が苦労せずに勝ち越している相手に対し、大きく貯金することができなかった。中日、ヤクルトとの対戦では10ずつぐらい貯金をつくるつもりで、できるだけ取りこぼしをなくしたい。そうすれば優勝の2文字はおのずと見えてくるだろう。

 巨人戦は先行逃げ切りの形に持ち込むことである。巨人は後ろの投手が安定していない。先発の頭数もそろっていない。阪神はリリーフ陣が本当に安定している。そこの差は大きい。先制された場合の巨人は後ろになればなるほど、それほど力のある投手は出てこない。五回までにリードする形をつくることができれば、優位に試合を進められる。

 今年は特殊なシーズンになる。交流戦がなくなり、試合数は確実に減る。名前や実績があるからといって、状態が悪くても試合で使い続けるのではなく、その場その場で本当に状態がいい選手を優先して起用するべきだと考える。これは投手、捕手、野手、すべてに共通することである。

 試合数が減る分、例年のように1年間通しての数字という見方はできない。状態が悪ければ、悪いままシーズンが終わってしまうこともあり得る。開幕後に本来の状態でない場合は1軍の試合で使うべきではない。

 それは福留、糸井のようなベテランや中心選手であっても例外ではない。「今年に関しては、状態のいい者からどんどん使う。2軍の試合に出て状態が戻れば、即1軍で使う」ときちんと話をした上で、実戦感覚は2軍で調整させる方式を徹底した方がいい。

 各選手の状態について、首脳陣には的確な見極めが求められる。試合で使いながら状態が上がるのを待つ時間の余裕はない。例年より試合数が少ないシーズンで優勝するためには、早め早めの判断が重要になってくる。

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