阪神・藤浪 最速157キロ!2回0封 ピンチでK斬り、変化球で併殺

 斎藤佑(左奥)の前で力投する先発の藤浪
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 「練習試合、阪神4-8日本ハム」(9日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)

 阪神の藤浪晋太郎投手(25)が9日、今年初めて対外試合に登板した。日本ハム・斎藤佑樹投手(31)との甲子園V右腕対決で、2回を無安打無失点と好投。最速は157キロを計測した。矢野監督も「レベルがまた上がった」と及第点を与えた。他球団007が警戒を強めるなど、開幕ローテ入りに向けて前進。着実に復活の階段を上っている。

 振り向いて併殺の完成を見届けると、藤浪はグラブをたたいて喜んだ。若手主体の打線相手に対外試合の初登板。2回を無安打に抑えた投球内容は、結果以上に大きな意味を持つ。本人が確かな手応えを感じ、監督、コーチも及第点の評価。他球団のスコアラーも警戒を強めた。また一つ階段を上った34球だ。

 「いい球も悪い球もありましたが、やろうとしている課題はできた。その点はよかったかなと思います」

 観衆は1万8000人。内野は立ち見客であふれ、急きょ外野席も開放された。日本ハム・斎藤佑との甲子園V右腕対決。異様な熱気が球場を包む中、指笛を背に小走りでマウンドに向かう。先頭の松本に対して初球、いきなり151キロを計測。際どいコースもあったが、フルカウントから四球を与えた。

 石井を二ゴロに抑える間に、松本が二進。3番・王柏融を前に得点圏に走者を置いた。だが、圧巻はこの対決だった。1ボールから4球、直球を選択。最後は最速157キロで見逃し三振に斬った。ただ、恐れず内を突いた1球を含めてテーマにしたのは、変化球を交えた「投球」の組み立て。カットボール、スライダーも使った。

 「直球もよかったですし、しっかり指にかかっていました。全体的に余裕を持って入れましたし、打者との間合いを見る余裕もあった。その辺りは全体的によかったですね」

 二回も1死から四球を与えたが、高浜をカットボールで三ゴロ併殺に。明確な意図が感じられる投球内容に、矢野監督も賛辞を惜しまない。「シート(打撃登板)よりよかった。いい球が多かったね」。前回からの課題を修正し、結果につなげた点を評価。その上で「レベルが上がった。1ランク、2ランク上げていく基準の投球になった」と、今後のステップにも期待した。

 5日には藤川が捕手役を務め、何度も助言を送った。その守護神が左翼後方で見守り、登板後には福留が声掛けに向かった。両ベテランも復活を強く願う。「段階は踏めている。もう少し有利なカウントで進めたい。次回以降、反省を踏まえて投げられたら」と藤浪。階段を登り切った先に、目標とするローテ入りが見える。一歩、一歩と踏みしめていく。

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