「練習試合、阪神４－８日本ハム」（９日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座）

　阪神・岩貞祐太投手（２８）が躍動感たっぷりに、宜野座のマウンドでひときわ輝いた。今年初登板は２回１安打無失点の好投。大観衆の視線をくぎ付けにして、開幕ローテ入りへ、大きく前進した。

　「真っすぐでカウントをつくることを課題にしていて、今日はそれができていました。バッターもいい反応だった。差されたり、空振りしたり。それで変化球も生きてくるので、全体的にバランスよく投げられました」

　三回から登板すると先頭・万波をチェンジアップで空振り三振。後続も断ち、あっさり３人で片付けた。続く四回も快刀乱麻。２番・石井、３番・王柏融をスライダーで連続三振。４番・横尾に左前打を許したが、最後は渡辺を三ゴロに打ち取った。

　矢野監督も「すごく良かったね。シーズンであれぐらい投げてくれたら申し分ないというかね。勝てるピッチャーのピッチングだったと思うしね」と賛辞を惜しまなかった。

　今季の先発ローテはエース西勇に青柳、高橋が続く。岩貞は昨季２勝も１６年に１０勝を挙げた実績がある。「これから課題も見つかると思うので、その都度クリアして自信を持って開幕を迎えられるようにしたい」。先発ローテ返り咲きへ、実力派左腕が本領発揮だ。