糸井「I’ll be back!!」春季Cには完全復活!術後初宣言
「左足首の関節鏡視下クリーニング術および靱帯(じんたい)補強術」を受けた阪神・糸井嘉男外野手(38)が27日、鳴尾浜の2軍施設でリハビリを行い、術後初めて報道陣に経過を明かした。11月にジョグ、12月にはダッシュを再開予定で、来春キャンプは万全の状態で臨める。「I’ll be back!!」と、独特の超人節で来季の完全復活を誓った。
糸井は一歩、一歩、左足をするようにして歩いた。少しずつ、ゆっくり、確実に。リハビリの経過を表すような歩行で、完全復活への道を進む。「今できること、それ以上のことを、少しずつやっていきたい」。痛々しい姿とは対照的に、表情はスッキリと明るい。
今季は主に3番で103試合に出場。チームトップの打率・314と、勝負強い打撃で中核を担った。だが、8月9日の広島戦(京セラドーム)で二盗を企図。この時にベースで左足首付近を強打し、離脱した。その後、同箇所の腱(けん)に若干の損傷が判明。早期復帰を目指して懸命なリハビリを続けたが、状態が上向かず手術に踏み切った。
終盤、チームは驚異的な快進撃でAクラス入りしたが、攻撃は勝負どころの一本に泣き、CSファイナルSで巨人に完敗。糸井不在が響いただけに、矢野監督も来季の復活を心待ちにする。
「ケガがありながら規定打席に到達するって簡単なことじゃないから。よくやってくれた。常に試合に出て、活躍したと思っている選手。来年もしっかり頑張ってもらいたい。楽しみにしています」
信頼は揺るがない。体が万全なら不動の中心選手。チームのために不可欠な存在だ。この日は治療後、室内練習場でバットを持ち、座った状態でティー打撃。その後はウエートトレなど精力的に汗を流した。11月にジョギング、12月にはダッシュも再開予定。来春のキャンプは、万全の状態で臨める見込みだ。
今月9日に退院し、24日には抜糸を終えた。本人も「早い」と驚く回復の中、背中を押す出会いもあった。現在はリハビリの一環で、東大阪市にある「ウィルチェアースポーツ広場」に通う。ウィルチェアーとは年齢や障害の有無にかかわらず、スポーツを楽しむことをテーマにした「車いすスポーツ」の英訳。糸井はソフトボールで下半身不随や脊髄を損傷した人らと交流する。
「みんなが楽しんでいる。そういうのを見ていると、思い起こされることがあります。リハビリのために行っているけど、それ以上のものをもらっています」。来季は4年契約の最終年。超人復活がチーム浮上に欠かせない。糸井は映画「ターミネーター」の名ゼリフで2020年に懸ける思いを表した。「I’ll be back」-。完全体でグラウンドに戻ってくる。
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