糸井38歳バースデー打“神撃”へ8月もかっ飛ばーすデ~ 勝負の夏に3割キープ 

 「阪神2-3中日」(31日、甲子園球場)

 38歳の誕生日を迎えた阪神の超人が甲子園でバースデー打を放った。それでも試合後は、第3打席で右腕付近に受けた死球を指し「そんなことより、いてえよお」と糸井節で球場を後にした。

 2点を追う四回1死一塁での第2打席。一塁走者の近本が二盗を決め、得点圏に走者を進めた。カウント2-2からの5球目、139キロ直球を中前へ弾き返し、近本が二塁から一気に本塁へと生還した。三回まで中日・山本に無安打投球をされていた中、チーム初安打となる適時打で反攻の態勢を作った。

 第1打席には「ウル虎の夏」で黄色に染まる阪神ファンから「バースデーソング」で祝福を受けたが、中飛に倒れていた。次打席でも大歓声を浴びていた背番号7はこのチャンスをモノにした。筒井一塁ベースコーチとグータッチを交わし、喜びを分かち合った。

 誕生日の出場では、この日の試合を含め9試合で33打数11安打1打点、打率・333。打点はこの日が初となったが、記念日に力を発揮してきた。試合前にクラブハウスからベンチへ向かう際には「シャー!」と笑顔で気合を入れていた。

 27日の巨人戦(東京ドーム)では右上腕部に死球を受け、翌日には緊急帰阪した。それでも30日の中日戦からスタメン復帰し、1安打をマーク。この日の試合でも打撃で存在感を発揮しているだけに、後半戦を戦う上では不可欠な存在だ。

 敗戦が決まった際、糸井はベンチで厳しい表情を浮かべていた。メモリアル打こそはあったもののチームは接戦を制することができなかった。8月に入り、一戦一戦の勝敗がペナントレースをさらに左右する。落とせない試合が続く。万全な状態で戦い続ける糸井の活躍が欠かせない。

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