マルテ 同点2号2ラン!打線引火で大爆発 一挙5点の大逆転

 2回、同点2ランを放つマルテ
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 「阪神7-3中日」(10日、甲子園球場)

 延長十二回引き分けに終わった8日・ヤクルト戦の悪夢を助っ人が払しょくした。阪神のジェフリー・マルテ内野手(27)が、2点を追う二回に同点となる2号2ラン。そこから打線がつながり、打者一巡の猛攻で一挙5点を奪って試合をひっくり返した。甲子園4連勝で貯金は今季最多の「3」。2位タイに浮上し、このまま勢いに乗って首位・巨人の背中を追うで!!

 豪快に振り抜き、打球はすぐさま左翼席フェンスを越えた。劣勢ムードのまま試合を進めるわけにはいかない。1日の広島戦で甲子園の令和1号を放った男は、聖地で何かをやってくれる。逆転勝利の起点となったのはマルテだ。

 2点を追う二回、先頭の福留が四球で出塁した。1死後に迎えた第1打席。「ゾーンに来た球は打つ」-。この姿勢は崩さない。好球必打を狙っていた。1ボールからの2球目、甘く入った129キロスライダーをぶっ叩いた。打球は左翼席に突き刺さる2号同点2ランとなった。

 「センター方向を意識していました。一日、一日、いいリズムでバッティングがよくなってきている」と両手に残る感触を反すうしながら振り返った助っ人。淡々と話しながらも、笑みを浮かべる様子に充実感がにじむ。

 実直だが、プラス思考を曲げない助っ人だ。右足ふくらはぎの張りの影響で2軍にいた4月中旬、まだダッシュができていない状況にもかかわらず「試合でならディレードスチールなら任せてくれよ」と2軍首脳陣に猛アピール。実戦復帰を果たしたウエスタン・ソフトバンク戦で初安打を放った際には、「次の日は2ヒット?いやいやホームラン」と宣言し、25日の同戦で一発を放ってみせた。

 ネガティブなことはほとんど口にしないマルテ。「悩んでも仕方ないよ」と助っ人は言う。2軍調整中に支えた中西通訳も「深くを考える人間ではないです。明るいですね」とその人間性を明かす。

 来日1号を放った際にメールでマルテとやりとりを交わすと、文面から喜びが伝わってきたという。「これからだね」と送ると、助っ人は「頑張るよ」とさらなる活躍を誓った。

 マルテの同点2ランから二回は打者一巡の猛攻で計5得点。「チームも勝っているし、(自分の)状態もいいのでね」と力を込めた。マルテが本塁打を打てば勝つ-。首位・巨人を追走していくため、その打棒で虎に新たな勢いを生み出す。

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